2007年

11月30日(金)

銀杏落葉大人になるをこばみしも

大人になりたくないと口にした段階で、もう大人なんだろうね。
で、今度は、大人で老人になりたくないと言っている人がいるとするじゃないですか。
もちろん、次の朝、目が覚めたらいきなり老人になっていた?!というのは嫌だけどね。
やっぱり、精神的に、すでに老人なのかい?
なんて、つまらないことを適当に言ってみただけなんだけど、
口に出すとなんだかそんな気もしてくるから不思議です。

いちょうおちば おとなになるを こばみしも
季語=銀杏落葉


11月29日(木)

北窓を塞ぎ覚悟を温める

きのう1日中なんだかノドのあたりが痛くて、
「また風邪かよ。しょうもねなぁ。」と思っていたら、
舌の裏の奧におっきな口内炎ができていました。
昔から口内炎ができやすい質なのですが、久しぶりに見た、こんなでかいの。
そうね〜、鉛筆の直径くらいはあるのかな。
とりあえず風邪じゃなくてよかった(と、気づいた途端めちゃくちゃいた〜い)。

きたまどを ふさぎかくごを あたためる
季語=北窓を塞ぐ

※古い日本家屋では冷たい風の通り道となる北向きの窓を、目張りをしたり、板を打ち付けたり、筵でおおったりして塞ぎます。サッシが当然の現代でも、その語感は通じると思うのですが、どうでしょ?


11月28日(水)

かたぶつのあはれなりけり冬の蝿

がんばらないと素直になれない人。
がんばらないと笑顔になれない人。
がんばらないと怒らない人になれない人。
ほんとうのほんとうは、
だれもが何かを少しずつがんばっているんだと思うんだよね〜。

かたぶつの あはれなりけり ふゆのはえ
季語=冬の蝿


11月27日(火)

現実を逃げて鵯上戸の実

ほんとに寒くなりました。
夜中になると指がかじかんでつらいのですが、
いまだ五・七・五と指を折って数えないと、うっかり字数を勘違いしてしまいそうです。
暖房を付ければよいだけなのですが、エアコンはどうも苦手です。
ガスや灯油の暖房器具は、賃貸契約上、残念ながら使用できません。
そんな寒いさなかに頭を丸坊主にしてみました。いつにも増して寒いです。

げんじつを にげてひよどり じょうごのみ
季語=鵯上戸の実

※鵯上戸とは、小さな球状の赤い実をヒヨドリが好んで食べることから名付けられたそうです。
その赤い実にはどうもジャガイモの芽と同じ毒が含まれているらしいのですが。すごいなヒヨドリ。



11月26日(月)

他人ごとのように言われて風邪を引く

「思い通りにならないからって、いちいち怒らないでくださいよ!」と、
思わず声をあげてしまったら、冷静に「お前もだろ」と言い返された。
・・・・という、いや〜な夢を見て、はっとして目が覚めた。深い意味はないよ。

ひとごとの ようにいわれて かぜをひく
季語=風邪

※風邪は、季節に関係ないものですが、寒くなるとどうしても風邪を引く人が多くなるようです。
だからなのか、「咳き」や「くしゃみ」、「鼻水」も冬の季語なんですよ。


11月25日(日)

冬構え棚ぼたを待つ吸血鬼

徳川幕府の政治は、究極的には徳川家だけを温存するための政治だったとか。
最近、本屋さんに行く度に思うのですが、なんだか江戸ブームなんですか?
昔はよかった、昔はよかったのに‥‥、
なんて言葉だけがひとり歩きしなければいいですね。

ふゆがまえ たなぼたをまつ きゅうけつき
季語=冬構え

※冬構えは、冬を迎えるための防寒・防雪・防風などの支度をいいます。庭園や公園などの木々を霜除けのためにワラで包むことも冬構えのひとつです。


11月24日(土)

胸中の腐りしものに冬満月

大徳川展」というものに行って参りました。
すごかったです、人が。 びっくりしました、待ち時間に。
圧倒されました〜、おじいちゃんおばあちゃんに。
話題ですからね、しょうがないですね。
ただですね、来館者と案内係との会話を小耳に挟んだところ、
平日16時過ぎなら比較的混雑が緩和されるそうです。17時閉館だから。

きょうちゅうの くさりしものに ふゆまんげつ
季語=冬の月

秋より冬のほうが、月ってきれいかも。 きょうは満月です。



11月23日(金)

勤労感謝の日のはにかむ笑顔

先ほど(23日の丑三つ時です)、昨年の邦画で「虹の女神」というDVDを観ました。
正直なところ、どうしてもこれを書きたくなくて、現実逃避からなんとなく。
観たかったものはすべてレンタル中で、あまり期待もしていなかったのさ。
そしたらなんとなんと、まったく退屈しなかった上に、
ラストでは涙がどわっと溢れて、なんだかも〜〜、すっごく得した気分です。

きんろうかんしゃのひの はにかむえがお
季語=勤労感謝の日

※映画「虹の女神」は、いわゆる青春ラブストリーなので賛否あるとは思いますが、
岩井俊二監督の作品が大好きなら絶賛すると思います。ええ、おそらく、たぶん、まちがいなく。深いです。


11月22日(木)

枇杷の花口惜しきこと積もりゆく

小学生の頃、当時暮らしていたアパートの庭に
食べたばかりの枇杷の種を植えたことがあります。
驚いたことに、芽が出た。
15センチくらいまで育った記憶はあるのですが、
引っ越したため、その後は分かりません。
子どもだったし、お店で買ったフルーツが育つとも思ってなかったし、
たしか庭の真ん中に植えてた。元気かな?

びわのはな くちおしきこと つもりゆく
季語=枇杷の花

※ビワは初冬に直径1センチくらいの白色五弁の花を多数咲かせます。
ただ花を支える額などが茶色の細かい毛に覆われているため、いっけん茶色い塊のようにしか見えません。
果実はおいしいのに、なんとも目立たない花です。
(なんとなく、なんとなく、引越の当日、庭の端に移してあげたような・・・・。曖昧。)


11月21日(水)

せつなさを跳び越えてみる花八手

昔、アメリカ中の電話会社で「電話パワー」という試みが実践されていたそうです。
簡単にいうと、電話でも「笑顔」は伝わるんだぞ!ということらしいです。
ウソかホントかは知りません。
でも、言われてみれば、なるほど、伝わるものなのかもしれません。

せつなさを とびこえてみる はなはつで
季語=八手の花

※木枯らしの吹く今頃に花を付けます。古くから邪鬼を防ぐ力があるとして、家の鬼門や玄関脇に植えられます。
天狗の羽団扇ともいいます。


11月20日(火)

銀杏もみじ喜怒哀楽の死臭かな

他人の欠点ばかりあげつらって、いい気になってみても、
結局は虚しいだけなのかしら? そうだといいけど。

いちょうもみじ きどあいらくの ししゅうかな
季語=銀杏黄葉

急に寒くなりましたね〜。
体調には気を付けてくださいね。


11月19日(月)

かたときもくすまぬいのち石蕗の花

疲れがたまっていたのでしょうか。
はじめて、メガネをしたまま顔を洗っちゃいました。
それがなんだか、ちょっとうれしかった。
もちろん、そんなことにうれしくなる理由なんて、何もないんですけどね。
でも、ほら、笑っちゃうでしょう。
笑うとうれしいでしょ? ただ、それだけです。

かたときも くすまぬいのち つわのはな
季語=石蕗の花

※ツワはツワブキのこと。ちょうど今頃、昼夜問わず、ひときわ目を引く元気な黄色い花です。
公園や花壇などで見かけますが、本来は冬の海辺に群生するそうです。元気なわけです。


11月18日(日)

まんまるの痛点のあり柿紅葉

今、六本木のサントリー美術館で国宝「鳥獣戯画」展が行われています。
おもしろかったのが、
ここがこの部分の構図に「そっくりです」というプレートといっしょに、
おそらく「鳥獣戯画」を描くときに
参考にしたであろう他の絵巻が数点個別に展示されていました。
他の絵師の「鳥獣戯画」の模写本もいっぱいありました。
そりゃそうだ。零から一は生まれません。

まんまるの つうてんのあり かきもみじ
季語=柿紅葉

※柿紅葉は、まだらに朱、紅、黄、緑が入りまじって独特の趣があります。1枚1枚がユニークです。
都内の柿もそろそろ紅葉しはじめてますよ。


11月17日(土)

こじれしはこじれしように蔦紅葉

英語に比べ日本語は非論理的すぎるのだとか。
非論理的に発生し、非論理的に構築されてきた言語、ということなのでしょうか。
でも、それが普通なんじゃないの?
何でもかんでも論理的に分解して学ぼうとするから
そう感じるだけなんじゃないの?
英語はチンプンカンプン、負け惜しみ半分で言ってみた。

こじれしは こじれしように つたもみじ
季語=蔦紅葉



11月16日(金)

つじつまは合わぬものなり姫キャベツ

そういえば、昨日は少し言葉が足りなかったかも(いつものことですが)。
月は古くから映画やマンガなどで、人の顔に見立てられています。
話し声とか連想しやすいでしょう?
さらに冬の静寂から小声への連想もありがち。
俳句に大切なのは、やっぱり「取り合わせ」なのかな。

つじつまは あわぬものなり ひめきゃべつ
季語=姫キャベツ(芽キャベツ)

芽キャベツって、どうやって実っているか知ってます?
グーグルとかでイメージ検索してみるとおもしろいですよ。

※芽キャベツはキャベツの突然変異なのだそうです。あのキャベツの茎が1メートル近くまで真っ直ぐ伸びて、そこに多数の腋芽が発達したものなのだとか。ちょっとびっくり。<腋芽(えきが)=葉の付け根から生える芽>


11月15日(木)

冬三日月誰彼となく小声なり

某先生曰く、
俳句としてはたいへん良くできていますが、
別にあなたが詠むことではないわね、と、にこやかに一蹴。
それが、この句です。つまり俳人なら誰でも詠めるでしょと‥‥。
もちろんごく最近つくったもの。
俳句はほんとに奥深くておもしろい。まだまだです。

ふゆみかづき だれかれとなく こごえなり
季語=冬三日月


※俳句はたった17文字しかありません。しかも長い長い歴史があります。
着想が一般的だと、ほとんど同じ句に出くわすという可能性も大。うむむむむ。



11月14日(水)

すり抜ける切なさだけを青写真

先日、なんとなく明治神宮に寄ってきました。
神様はお留守だったのかもしれませんが、一応お祈りもしてきました。
世界が平和でありますように!と・・・、うそです。
でも、あらためて感じました。
不思議とか非現実とか曖昧とか、とっても大切なものなんだなぁ、と。

すりぬける せつなさだけを あおじゃしん
季語=青写真

青写真は日光写真のことです。
子どものころ、学校の授業や学習雑誌などの付録で一度くらいは遊んだことがあるのでは?


11月13日(火)

さもしさも窮屈でありカリンの実

文字や映像に表現されたものは、すでに固定されています。
だから、そこに込められたものが変質することはありえません。
でも表現する人間はかわります。
本質がやさしいとか、そうではないとか、それはありえない。
たまたま何かの影響で、そのどちらかが強く引き出されているだけ。
ほんとにシンプルなことなのだと思います。

さもしさも きゅうくつであり かりんのみ
季語=カリン

※カリンは楕円の肉厚な大きな実ですが、生食はできません。砂糖漬けや健康酒にしたりします。
香りがよいのでそのままカゴなどに入れて、ひと冬、芳香をたのしむのも風情がありますよ。


11月12日(月)

喜びを全身に詰め犬小春

にんげんの世界は、どこに行こうが、けっこう陰湿で、ぐちゃぐちゃに弱肉強食。
だからこそ、やさしさに触れるとほんとに気持ちがいいのかもしれない。
本でも映画でも音楽でも絵画でも妖怪でも・・・何でもいい。
やさしさは、やさしさからしか、生まれないんじゃないかな。

よろこびを ぜんしんにつめ いぬこはる
季語=小春

※『徒然草』に「秋は即ち寒くなり、十月は小春の天気」とあります。小春は陰暦十月の異名で、
小六月ともいう。中世から、ちょうどいまどきは、小さい春のような温暖な日々が続くと言われています。


11月11日(日)

にんげんとふと気づきたり初時雨

「しょうがないよなぁ」と思いながらも
無愛想な店員さんのいるお店からは、やはり足が遠のきます。
じゃあ、四六時中ご機嫌でいられるのかと言われても、やはりできません。
昔、コンビニのアルバイトで、
あまりの愛想のなさにお客さんから怒られたこともあるくらいですから。
いまだ、自信を持って、できません。

にんげんと ふときづきたり はつしぐれ
季語=初時雨


※時雨は、降ったりやんだり、ときにしばらく降り続いたり、そんな初冬の小雨のことです。
他の季節にもありますが、季語では「時雨」と言えばあくまでも冬のようです。


11月10日(土)

未来図の葉脈となり夕紅葉

「当たりくじだけのくじ引きがしたい」と、
ラジオから聞こえてきたある楽曲のフレーズに、
なんだかとても惹かれました。分かるようで、分からない。
でも、あるとき、ふと思った。
古今和歌集とか、百人一首とか
編纂者たちを突き動かした「純粋な衝動」というものがあるとしたら、
もしかして、こんな感じだったのだろうか?

みらいずの ようみゃくとなり ゆうもみじ
季語=紅葉

※いま注目のチャットモンチーという女の子だけのスリーピースバンド(3人編成のことね)の
セカンドアルバム「耳鳴り」に収録されています。新作のサードアルバム「生命力」も素晴らしいです。


11月9日(金)

争いがいつも真ん中残り菊

世の中、そんなこともないんじゃない?
ということが、ほんとはいっぱいありそうです。
厳しい表情などしてなくたって、笑いながらだって、
すばらしいものを残している人たちもいるようです。
目を背けていただけで、
今も昔も、たぶん、いっぱいいるんでしょうね。

あらそいが いつもまんなか のこりぎく
季語=残り菊(残菊)

※「残菊(ざんぎく)」とは、現在では、晩秋になってもまだ咲き残っている菊のことをいいます。
晩秋に咲くように作られた菊は「晩菊」です。俳句の季語としては明確に区別されています。


11月8日(木)

優しさも尽きるものかな冬の空

言われてみれば、
置き電話すら珍しかった世代から
ケイタイ、メール、テレビ電話を活用する世代まで、
一緒くたに、いち時代を生きているんですね。
何気ないコミュニケーションに違和感をもったとしても
当たり前だな、と、今さらながらに思いました。
別に深い意味はありません。ふと感じただけです。

やさしさも つきるものかな ふゆのそら
季語=冬の空

きょう11月8日は立冬。暦の上で冬がはじまる日です。


11月7日(水)

蔑みを飲み込み過ぎて実むらさき

「どうせ」とか「しょせん」とか、そんな言葉は苦手です。
ほんとは、はっきり、くっりき、ぱっきり、ぽっきり、きらいです。
自虐と謙虚は全然違う。
自分をおとしめてみても、他人の足を引っ張ってみても
そこから見える景色は、なんもかわらないもんね。

さげすみを のみこみすぎて みむらさき
季語=実紫(紫式部の実)


誰かと比べる必要なんてないんじゃない?

※紫式部は、紫そのものともいえる小さな丸い実が群がる美しい落葉低木です。その実の別名が実紫。
平安時代の才女・紫式部から名付けられたそうです。ちなみに、紫式部の書いた「源氏物語」は世界最古の長編小説なのだとか。(最近では最古ではないという説が有力みたいですが…)



11月6日(火)

泣き言は半分だけよサツマイモ

大切なことは互いの違いを認めること。あたり前ですが。
でも、もしも100%同じ考え方をする人間が現れたとした、
人ってどうするんだろうなぁ〜とか、
ときどき意地の悪いことを考えることがあります。
あり得ないことだけど、どうするんだろ?

なきごとは はんぶんだけよ さつまいも
季語=薩摩芋

※渡来した経路によって唐芋、琉球芋、薩摩芋、長崎芋などの呼び名があったそうです。
参勤交代のころ、貧しかった薩摩藩士が途中の宿屋で持参の芋を食べていたことから「薩摩の芋侍」と陰口を言われ、薩摩芋が定着したとか・・・、違ってたらごめんよ。


11月5日(月)

いつまでも不幸を数えピラカンサ

昨年話題になった市川崑監督の「犬神家の一族」を
今さらですがDVDで観ました。
90歳で現役監督です。すごいです。
あわせて岩井俊二監督の「市川崑物語」も借りました。
はじめて「犬神家の一族」を見たとき、その映像に
子どもながらに「なんだこりゃ!」と思いましたが、
「市川崑物語」もびっくりだぞ、たぶん。


いつまでも ふこうをかぞえ ぴらかんさ
季語=ピラカンサ


※この時期、庭木などに、赤い小さな実を房なりにいっぱいつけたピラカンサが目を引きます。
ピラカンサというのは、タチバナモドキやトキワサンザシなど数種の属名なのだそうです。知らなかった・・・。



11月4日(日)

半身が不意に悟りし神無月

陰暦は、現在の暦とは異なり1年354日だったそうです。
つまり3年で1月ほどのズレが生じる計算になります。
で、陰暦を使用していた時代には、
3年に一度、同じ月を2回繰り返して無理やり調整したのだとか。
その調整のための月を「閏月
(うるうづき)」と呼んだそうです。

はんしんが ふいにさとりし かんなづき
季語=神無月

例えば、今月が「閏月」なら、1月、2月・・・10月、11月、11月、12月となります。
給料が13ヶ月分もらえます。ちょっと、いいかも。

※陰暦とか旧暦とか言っていますが、厳密には「太陰太陽暦」と呼ぶそうです。
太陰歴に季節変化など太陽暦の要素を取り入れた暦で、昔は日本だけでなくギリシャ、ユダヤ、中国などもこの形式だったとか。太陰とは月のこと。簡単に言えば、月が基準か、太陽が基準か、ということですね。


11月3日(土)

山茶花の泣き所とは白である

唐突ですが、何で「臥薪嘗胆」という言葉を
小学生のときに習ったんでしょうか? 中学生でしたっけ?
あえて恨みを忘れないための努力って、
人生において、そんなに重要なものだったのでしょうか?
すっかり忘れてました。

さざんかの なきどころとは しろである
季語=山茶花

※山茶花の野生種は白色の五弁花。庭木には改良品種の桃色や紅色、八重咲きが多いようです。
※「臥薪嘗胆(がしんしょうたん)」は中国の故事。以下は大要です。中国の春秋時代、呉王夫差(ふさ)がまきの上で寝起きをして、越王勾践(こうせん)が肝をなめることで、日々、苦しい試練を重ねて屈辱を忘れまいとしたそうです。


11月2日(金)

神の留守いつもと違う神を見る

陰暦十月になると日本中の八百万の神々が出雲の国に参集し、
談合をすると信じられていました。神様も談合するんだね。
毎年、喧々ごうごう、話し合いに収拾が付かなかったりなんかして。
ちょこっと覗いてみたい気がします。


かみのるす いつもとちがう かみをみる
季語=神の留守


※八百万(やおよろず)の神々が一斉に留守になる陰暦十月を神無月と呼びます。
逆に出雲(いずも)の国では神有月。
いまは新暦の十月を神無月と習いますよね。



11月1日(木)

一千回まわる地球や沢庵漬


普通に見栄っ張りなので、それが自然ですが、
できるだけウソや大げさな表現はしないように気を配っています(ほんとか?)。
ただ、そのことばかりにこだわり過ぎると、
かえってウソっぽくなることがあるから不思議です。
「まあ、そんな日もあるよね」くらいに読み流しといってくださいませ。
ごく当たり前の、新しい月がはじまります。

いっせんかい まわるちきゅうや たくあんづけ
季語=沢庵漬

※沢庵和尚が発明したという昔話がありますが、どうも俗説のようです。信憑性のある話としては、貯え漬(たくわえづけ)が転じて沢庵漬になったとか・・・。でも、沢庵和尚の方が、おもしろいです。
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