今日の俳句、こうのこうき
2013年12月
31日(火)
十までは数えてみます除夜の鐘
今年も1年ありがとうございました。
とおまでは かぞえてみます じょやのかね季語=除夜の鐘 ※大みそかの夜12時をはさみ、寺院では108の鐘を鳴らします。 ※108という数字は人間の煩悩と同じと言われています。 ※明日からもまた1年、よろしくお願いいたします。
30日(月)
いつになく姿勢をただす冬芽かな
寒いものだから、むしろね。
いつになく しせいをただす ふゆめかな季語=冬芽 ※冬になり落葉すると、早々と新芽が人目に付くようになります。それを冬芽と呼びます。 ※新芽は秋から準備をはじめ、冬をたえて春を待ちます。 ※「創刊号の巻頭句」の記事をアップしました。今回は加藤楸邨の「寒雷」です。 ※がんばった。きょうもありがとうございます。
29日(日)
いたずらに佇んでいる冬紅葉
綺麗に紅葉するイロハモミジを見つけました。
いたずらに たたずんでいる ふゆもみじ季語=冬紅葉 ※冬枯れの中に残る紅葉はやはり目立ちます。 ※場所は記憶していないけど。きょうもありがとうございます。
28日(土)
着古して愛着もあり日向ぼこ
数年前のセーター、今年はなんだが温かく感じない。
きふるして あいちゃくもあり ひなたぼこ季語=日向ぼこ ※冬の日向で温まること。日向ぼっこのことです。 ※そんなもの? きょうもありがとうございます。
27日(金)
着ぶくれて靴底とうにすり減らし
1年って早いものですね。
きぶくれて くつぞことうに すりへらし季語=着ぶくれ ※寒くてもこもこと重ね着すること。 ※毎年思います。きょうもありがとうございます。
26日(木)
水鳥は冬を見つけてふて寝して
コーヒーも、すぐに冷めてしまいます。
みずどりは ふゆをみつけて ふてねして季語=水鳥 ※カモやカイツブリ、オシドリなどの水辺に浮かぶ渡り鳥のこと。 ※秋に渡ってきて春に帰っていきます。 ※冬ってなんだ? きょうもありがとうございます。
25日(水)
クリスマスケーキ無いものねだりなんかして
売れ残ったケーキの運命は?
くりすますけーき ないものねだり なんかして季語=クリスマス ※次はお正月ですね。きょうもありがとうございます。
24日(火)
うわごとのように奏でるクリスマス
メリー‥‥さんのヒツジ♪
うわごとのようにかなでる くりすます季語=クリスマス ※よいクリスマスを! きょうもありがとうございます。
23日(月)
いっその事そ知らぬふりの聖夜前
特別、イベント好きではありません。
いっそのこと そしらぬふりの せいやまえ季語=聖夜 ※祝ったら祝ったで楽しいのですけどね。きょうもありがとうございます。
22日(日)
悪態を付こうとしたら息白く
やけに丸々とした猫が、この寒空の下、塀の上からこちらの様子をうかがっていた。
あくたいを つこうとしたら いきしろく季語=息白し ※寒くなって吐く息が白くなることです。人間も動物も同じです。 ※おだやかに。きょうもありがとうございます。
21日(土)
人並みであろうと思い日記買う
どこを基準にするか、ですが‥‥
ひとなみで あろうとおもい にっきかう季語=日記買う ※明日は冬至。きょうもありがとうございます。
20 日(金)
ぬくぬくとがんじがらめの枇杷の花
ビワはバラ科です。意外です。
ぬくぬくと がんじがらめの びわのはな季語=枇杷の花 ※ビワは冬に花を咲かせ、夏に実がなります。 ※白い小花は茶色の柔毛におおわれ、ひとつにかたまるようにして冬に咲きます ※なので、ほとんど目立ちません。可愛らしいビワの実からは想像もできません。 ※天邪鬼ですね。きょうもありがとうございます。
19日(木)
首根っこぽんとつかみて冬満月
満月は見逃しましたが、 冬椿が咲き始めましたね。
くびねっこ ぽんとつかみて ふゆまんげつ季語=冬満月 ※今日は1日中雨。きょうもありがとうございます。
18日(水)
降り出してその気はなくも冬の雨
ジョギングをはじめよう! と、やる気満々で新しいシューズを買った。 初日から雨だった。
ふりだして そのきはなくも ふゆのあめ季語=冬の雨 ※冬は雨音もさみしい感じがします。 ※続くか、ギモン。きょうもありがとうございます。
17日(火)
ちぐはぐにうわべを撫でる枯尾花
風の音を聞いています。
ちぐはぐに うわべをなでる かれおばな季語=枯尾花 ※枯れてしまったススキのことです。 ※ちぎれた穂に折れ曲がった茎。 ※他人事のように。きょうもありがとうございます。
16日(月)
遥々とこんなところに冬の風
ぽとりと落ちた‥‥
はるばると こんなところに ふゆのかぜ季語=冬の風 ※冬の冷たい風といえば北風、あるいは西風だという。 ※冬の風という言葉には、いくぶん、やわらかさが残っています、かね。 ※幸運か不運か。きょうもありがとうございます。
15日(日)
うたた寝に押し引きしてる寒さかな
節電と、この環境と、金銭感覚と、そろそろ無理。
うたたねに おしひきしてる さむさかな季語=寒さ ※冬は寒い。きょうもありがとうございます。
14日(土)
持ち寄りてひと言多し討入り日
ひと言多い自分に反省しながら、いつまでも、そのまま。
もちよりて ひとことおおし うちいりび季語=討入りの日 ※今日は、いわゆる、赤穂浪士の討ち入りの行われた日です。 ※まぁ、そんなものか(誰しも)。きょうもありがとうございます。
13日(金)
何ひとつ変わらぬように襟巻す
誰だって、毎日が同じわけがないから。
なにひとつ かわらぬように えりまきす季語=襟巻 ※マフラーのこと。普段、襟巻とは言わないし、耳にすることもなくなりましたね。 ※なんとなく。きょうもありがとうございます。
12日(木)
含むよに噛み砕くよに落葉する
ここ数日で駅前の街路樹がすべて撤去されました。 何がはじまるのか?街路樹がないと落葉もない。でも、あんがい、気づかない。
ふくむよに かみくだくよに おちばする季語=落葉 ※落葉は枝から離れた枯葉のこと。そして、あらゆる落葉樹が落葉します。 ※不思議ですね。きょうもありがとうございます。
11日(水)
興ざめと名もなき草の枯れぐあい
飽きてしまうことに罪はないのだが‥‥。
きょうざめと なもなきくさの かれぐあい季語=草枯る ※「枯草」とは枯れた草それぞれを指し、単純にひっくり返しただけの「草枯(くさがれ)」は景色としての草の枯れたさまをいいます。 ※「草枯る」は草枯の動詞形です。 ※草が枯れるといろいろ出現します。きょうもありがとうございます。
10日(火)
冬めきて立ち止まるときカチカチと
このところの夜の冷え込みに、横断歩道の信号がやけに長いと、感じます。
ふゆめきて おうだんほどうの カチカチと季語=冬めく ※目に入るさまざまなものが冬らしくなること。 ※北からの風がつめたい。きょうもありがとうございます。
9日(月)
おでん煮て練りものばかりあふれける
大げさに言えば、そんなこともありまして。
おでんにて ねりものばかり あふれける季語=おでん ※おでんは江戸生まれ。その証拠に関西では、おでんのことを「関東煮」と呼ぶのだとか。 ※おでんのでんは、味噌田楽の「でん」だといわれています。 ※懐かしいかも。きょうもありがとうございます。
8日(日)
何もかも知ったふりして湯ざめして
そして時間を無駄にした。
なにもかも しったふりして ゆざめして季語=湯ざめ ※風邪の季節だねぇ~。きょうもありがとうございます。
7日(土)
湿り気を含みて冬の紅葉かな
日当りの条件。だいたいは見事に紅葉していましたよ。
しめりけを ふくみてふゆの もみじかな季語=紅葉 ※六義園の紅葉。きょうもありがとうございます。
6日(金)
凛として壊れてしまう冬薔薇
気遣いが足りないと思うのは、そもそもが傲慢なのかもしれないですね。
りんとして こわれてしまう ふゆそうび季語=冬薔薇 ※冬に咲くバラのことです。もしくは冬まで咲き残ったバラのこと。 ※所詮はみなバラバラ。きょうもありがとうございます。
5日(木)
冬枯れに近づいてゆく摩天楼
新宿の高層ビル群、古いものはすでに40年になるとか。 数年後、そこに日本一の超高層ビルが加わるらしい。
ふゆがれに ちかづいてゆく まてんろう季語=冬枯 ※草木が枯れはてた眺めをいいますが、一本の草木に対しても「冬枯」といいます。 ※その昔は摩天楼といえばニューヨークの超高層ビル群のことだったそうです。 ※三日月が綺麗でしたね。きょうもありがとうございます。
4日(水)
短日のいともたやすく陰りおり
天気も、気持ちも、陰るとさむい。周囲がさむい。
たんじつの いともたやすく かげりおり季語=短日 ※冬の日暮れに早さを伝える季語。 ※日中が短くなれば、気持ちの余力も、それなりに、変化するものなのかも。 ※あたためよう。きょうもありがとうございます。
3日(火)
押すよりも引くこと多く冬の椅子
草食系とか肉食系とか、古くはしょうゆ顔とかソース顔とか。 わかりやすい二極化は、とても好まれるようですね。お勉強のできる子と、できない子。仕事のできる人と、できない人。(ほんとはできるフリをしている人の方がぜんぜん多いのかも?)木製のイスはひんやりとします。
おすよりも ひくことおおく ふゆのいす季語=冬 ※気持ちのいい青空でした。きょうもありがとうございます。
2日(月)
しっかりと真に受けている師走かな
年末は誰もが気ぜわしくて話半分というところなのかなぁ‥‥。
しっかりと まにうけている しわすかな季語=師走 ※師走は十二月の古い呼び方です。 ※ところで、12月2日の今日は、旧暦でいうとやっと十月の終わりです。 ※そうだった、そうだった。きょうもありがとうございます。
1日(日)
銀紙にくるんで捨てた十二月
普段から几帳面な人の、大雑把な一面には愛嬌がある。 その逆で、大雑把な人の几帳面な部分は迷惑なことが多い。と、たぶん、几帳面な人の多くは思っているのかもしれない。 (どちらもご愛嬌なのだろうが)
ぎんがみに くるんですてた じゅうにがつ季語=十二月 ※ついに師走に入りましたね。きょうもありがとうございます。