俳句ストック(シヲクム)

今日の俳句、こうのこうき

2016年6月

30日(月)

むき出しの空々しさに梅雨の人

俳句はさみしく、暮らしは楽しく。

むきだしの そらぞらしさに つゆのひと
季語=梅雨
※明日よりとうとう10年目~! きょうもありがとうございます。

29日(水)

蜘蛛の糸雨におくれて傘をさし

雨に輝くクモの巣は、
たしかに美しいと思う。

くものいと あめにおくれて かさをさし
季語=蜘蛛の糸
※日本のクモは無害です。なのに大昔からの嫌われもの。
※クモは昆虫ではなく節足動物。サソリなどの仲間。
※ふり出す前から差さないけどね。きょうもありがとうございます。

28日(火)

耐えきれず笑みのこぼれし蛇苺

名前勝ち? じつは無毒。

たえきれず えみのこぼれし へびいちご
季語=蛇苺
※他のイチゴとは異なり、上向きに実をつけます。
※野生のイチゴ。きょうもありがとうございます。

27日(月)

ねぎらいの言葉の乏し扇風機

無駄に便利は、忘れられがち。

ねぎらいの ことばのとぼし せんぷうき
季語=扇風機
※扇風機のリモコンはあっても滅多に使わない。
※探すより動いた方がはやいかも。きょうもありがとうございます。

26日(日)

草臥れし未央柳の相づちに

早く咲けば、早く散る。

くたびれし びようやなぎの あいづちに
季語=未央柳
※梅雨どきに咲く花。美女柳ともいいます。
※鮮やかな黄色い花に、外に広がるように伸びる長いおしべが特長です。
※ヤナギの葉に似ています。きょうもありがとうございます。

25日(土)

根気よく定家葛のねじれけり

花びらひとつひとつが、
上手にねじれています。

こんきよく ていかかずらの ねじれけり
季語=定家葛の花
※キョウチクトウ科の常緑性つる性植物。
※スクリュー状の五弁の白い花。ほどよく甘い香りがします
※白い花は数日たつと徐々に黄色く変化します。
※フェンスにからむ。きょうもありがとうございます。

24日(金)

さみだれて三色ペンの減り具合

因果関係はないけどね。

さみだれて さんしょくぺんの へりぐあい
季語=五月雨
※「さみだれ」もしくは「さつきあめ」と読みます。
※梅雨どきの雨のこと。長雨になることが多い。
※断トツで黒の減りが早い。きょうもありがとうございます。

23日(木)

草茂る近道として踏みならす

近道と思うものが、
じつは遠回りだったりもするけどね。

くさしげる ちかみちとして ふみならす
季語=草茂る
※夏草の茂った様子。
※ざくざくと。きょうもありがとうございます。

22日(水)

細やかにふれて青芝踏んでゆく

夏から秋にかけて
次々と新芽が出てきます。

こまやかに ふれてあおしば ふんでゆく
季語=青芝
※一面の芝生のこと。夏の間は青々としています。
※草むしりの景。きょうもありがとうございます。

21日(火)

まくなぎの身に降る如く蠢けり

邪魔なものは、邪魔なだけ。

まくなぎの みにふるごとく うごめけり
季語=まくなぎ
※微小の羽虫で、払っても払っても顔の前を固まりで飛ぶ。
※糠蚊(ぬかか)という蚊の仲間で、水辺などに多い。
※ネット環境では「まくなぎ」を漢字表記できません。
※難読季語のひとつかも。きょうもありがとうございます。

20日(月)

消しゴムで消せるものから消して夏

迷ったときの、消去法?

けしごむで けせるものから けしてなつ
季語=夏
※連日の夏日~。きょうもありがとうございます。

19日(日)

月並の不平の溜まる暑さかな

水がひどくぬるい。

つきなみの ふへいのたまる あつさかな
季語=暑さ
※雨が降りますように。きょうもありがとうございます。

18日(土)

人と会う憂さを晴らして日日草

暑さにめげない花として、
花壇に人気です。

ひととあう うさをはらして ににちそう
季語=日日草
※一見、五弁の可愛らしい花ですが、じつはよく見ると五裂の合弁花。
※初夏から秋の中ごろまで、次々に咲きます。
※実際は数日咲いているし、毎日新しい花が咲くわけでもない。
※花色は多彩。きょうもありがとうございます。

17日(金)

凌霄の片隅にすえ私利私欲

むずかしくて漢字では書けない。
書けないけれど、平仮名ではない気がします。

のうぜんの かたすみにすえ しりしよく
季語=凌霄の花
※真夏に盛りを向えるつる性の植物。
※かなり強烈な朱に近いオレンジ色の花。
※良くも悪くも目立ってる。きょうもありがとうございます。

16日(木)

型どおり文庫の並ぶ五月闇

梅雨どきは、あれもこれも新緑だ。

かたどおり ぶんこのならぶ さつきやみ
季語=五月闇
※梅雨のころの暗さをいいます。
※雨雲が空を覆えば、昼でも室内は暗い。夜はもっと暗い。
※6月中旬ですが。きょうもありがとうございます。

15日(水)

日輪はよこしまなりし花ぎぼし

直射日光の苦手な梅雨時の花。

にちりんは よこしまなりし はなぎぼし
季語=擬宝珠の花
※ユリに似た小さなラッパ状の花で、横向きに連なり咲きます。
※擬宝珠は、橋のらんかんにあるタマネギのような飾りのこと。
※つぼみの形が似ているので、この名がつきました。
※花色は青紫に薄紫、そして白。きょうもありがとうございます。

14日(火)

後ろより水透きとおる額の花

アジサイの原種のひとつ
といわれています。

うしろより みずすきとおる がくのはな
季語=額の花
※アジサイのような丸みはなく、周囲を額縁のように装飾花で飾ります。
※ガクアジサイとも言います。きょうもありがとうございます。

13日(月)

黴てゆく未練も込めて磨きおり

「黴の宿」という季語があります。
宿というからには旅館か何かかと思っていたら、
「カビの生えそうな家」のことなのだとか。

かびてゆく みれんもこめて みがきおり
季語=黴
※キノコと同じ菌類で、キノコとならないものをすべてカビと呼びます。
※なるほど。きょうもありがとうございます。

12日(日)

低く咲き昼顔いまもやわらかし

昼から咲くのではなく、
昼も咲いているからヒルガオといいます。

ひくくさき ひるがおいまも やわらかし
季語=昼顔
※淡いピンク色で、朝顔よりも小ぶりな花。
※朝から咲いて夕方にしぼむ一日花です。
※さらに小ぶりなのはコヒルガオ。きょうもありがとうございます。

11日(土)

捩花やねじれてみればそれなりに

毎年同じ場所に咲くけれど、
さして主張はしない。

ねじばなや ねじれてみれば それなりに
季語=捩花
※ネジのように茎にそって螺旋に、かわいらしい花を咲かせます。
※ラン科の小さい花で、草丈は15~30センチくらい。
※公園の芝生などに、ひっこりと咲いています。
※道ばたに咲いていた。きょうもありがとうございます。

10日(金)

梔子やすれ違うたび花にごる

「口無」とも書きます。

くちなしや すれちがうたび はなにごる
季語=梔子の花
※常緑低木。日本原産の花で、四国や九州などの山林に自生します。
※咲きはじめは白く、しだいに黄色く変化して行きます。
※香り高い純白の六弁花。ジンチョウゲやキンモクセイに並ぶ。
※「口無」と書くのは、熟しても果実が割れないため。
※山梔子とも書く。きょうもありがとうございます。

9日(木)

あっさりとほころび晒す梅雨の入り

わりと近所の栗林が、
きれいさっぱり、なくなっていました。

あっさりと ほころびさらす つゆのいり
季語=梅雨の入り
※梅雨の始まりの日。入梅と同じ。
※暦上では6月11日ごろが入梅です。
※いつの間に。きょうもありがとうございます。

8日(水)

悔しさの先にあるもの明易し

「睡眠時間」に理想はあっても、
これという正解はなさそうだ。

くやしさの さきにあるもの あけやすし
季語=明易し
※短夜とほぼ同じ。明易しは夜の終わりに視点を置いた季語です。
※5時台が明るい。きょうもありがとうございます。

7日(火)

親しみに期限のありし花柘榴

どんなものにも
賞味期限はありますね。

したしみに きげんのありし はなざくろ
季語=柘榴の花
※有史以前の遥か昔から栽培されてきた果樹です。
※梅雨どきに花が咲き、夏に実となり、秋に熟します。
※日本では花を愛でるための園芸種が多いようです。
※ペルシャ・インドが原産。きょうもありがとうございます。

6日(月)

引き寄せし暗示のおもく夾竹桃

真夏の暑さにも負けず、
様々な都市環境にもめげない、美しい花。

ひきよせし あんじのおもく きょうちくとう
季語=夾竹桃
※梅雨の頃から夏の間中咲き続けます。
※葉は竹に、花は桃に似ています。インド原産。
※原爆の爆心地である広島において最初に咲いた花と言われています。
※「仏典では歌羅毘羅樹(からびらじゅ)の名で出ている。一方、セイヨウキョウチクトウは、『旧約聖書』でいう「エリコのバラ」ではないかといわれている」(草木花歳時記 夏/朝日新聞社より)
※防音効果も高いとか。きょうもありがとうございます。

5日(日)

何やらの罵声飛び交う白丁花

ひと昔前のスポ根ドラマ
みたいな練習風景を垣間見て。

なにやらの ばせいとびかう はくちょうげ
季語=白丁花
※植え込みや生け垣に利用される常緑性小低木。
※高さは50~100センチくらい。直径1センチ前後の白い花。
※小さいツツジのような花を密集させて咲かせます。
※降りつもる雪のようだということで、六月雪という別名も。
※あら、懐かしい。きょうもありがとうございます。

4日(土)

ひとしきり咲きし杜鵑花や夢疲れ

年齢を重ねるほどに、
「寝だめ」など無意味なのかも、
という気持ちに近づきます。

ひとしきり さきしさつきや ゆめづかれ
季語=杜鵑花
※正式には「サツキツツジ」という名前です。
※杜鵑(ほととぎす)の鳴く五月(さつき)に咲くから、杜鵑花(さつき)と書きます。
※ツツジの仲間では開花の時期が一番遅いそうです。
※満開。きょうもありがとうございます。

3日(金)

煮え切らず泰山木の花の下

もっと仏教的な花、なのかと‥‥。

にえきらず たいさんぼくの はなのした
季語=泰山木の花
※純白の大輪の花。モクレン科モクレン属で、咲くと甘い香りを放ちます。
※アジアではなく、北アメリカ産の常緑性高木です。
※日本には明治初期に渡来したそうです。
※ぐっと上向きに咲く。きょうもありがとうございます。

2日(木)

何時になく酢漿の花まじまじと

ハート形の3つ葉があまりにも似ているので、
長い間、クローバーの花だと勘違いしていました。

いつになく かたばみのはな まじまじと
季語=酢漿の花
※可愛らしい黄色い花。道ばたなど至るところに咲いています。
※世界に広く分布する多年草。赤紫の花はイモカタバミという外来種。
※黄色いカタバミは在来種。きょうもありがとうございます。

1日(水)

浅沙咲く移ろいやすくぽっかりと

新宿御苑の池に咲いていました。

あさざさく うつろいやすく ぽっかりと
季語=浅沙の花
※池や沼地に咲く、3~4センチの鮮やかな黄色い花。
※「万葉集」にも登場する、かつては身近な水草で、若葉は食用。
※水面に浮く葉はスイレンに似ています。花は少しカラスウリっぽい。
※五弁の花のようで、一枚の和紙を細工したような不思議な花。
※今では準絶滅危惧なのだとか。きょうもありがとうございます。