• 俳句ストック(シヲクム)

今日の俳句、こうのこうき

2016年7月

31日(日)

夕立やノートを埋める喜怒哀楽

ネットはノートじゃないよ。

ゆうだちや のーとをうめる きどあいらく
季語=夕立
※突然降りだす大粒の雨。降っても1時間ほどで晴れる。
※夕方に降ることが多い。きょうもありがとうございます。

30日(土)

水かさの増してざらつく金魚かな

東京の水不足の心配は、どうなったの?

みずかさの ましてざらつく きんぎょかな
季語=金魚
※そういえば忘れがち。きょうもありがとうございます。

29日(金)

知らぬふり決め込むまでの大暑かな

「一瞬」と「期間」があります。

しらぬふり きめこむまでの たいしょかな
季語=大暑
※二十四節気のひとつで、もっとも暑いとされる時期。
※陽暦7月23日ごろ。もしくは立秋(8月8日ごろ)までの期間。
※炎昼でした。きょうもありがとうございます。

28(木)

青臭きほどに染まりし夕焼かな

大事にしていた本が
いつしか日焼けしていたよ。

あおくさきほどにそまりし ゆやけかな
季語=夕焼
※燃えるような夕日という表現は、とっても夏向き。
※夕焼けのきれいな日は、翌日晴れることが多い。
※だから夏の季語。きょうもありがとうございます。

27日(水)

今週の献立を見る蝉しぐれ

給食ではなく、我が家の作り置き。
料理好きには、楽しいらしい。

こんしゅうの こんだてをみる せみしぐれ
季語=蝉時雨
※複数の蝉がいっせいに鳴く声。
※重なり合ってまるで細やかな雨のように感じるということ。
※のどかな風景。きょうもありがとうございます。

26日(火)

あそこにも空蝉という遣る瀬なさ

空っぽというより空疎。

あそこにも うつせみという やるせなさ
季語=空蝉
※蝉の抜け殻のこと。蝉と大体同じかたち。
※力んだ姿のまま木の幹などにしがみついています。
※透けています。きょうもありがとうございます。

25日(月)

生き方の少しことなる草いきれ

炎天下では、耐えられないことも。

いきかたの すこしことなる くさいきれ
季語=草いきれ
※生い茂る夏草の放つ熱気とにおい。
※むっとします。きょうもありがとうございます。

24日(日)

あら探しふいに恥じたり水ようかん

みずみずしい口当たりが好まれます。

あらさがし ふいにはじたり みずようかん
季語=水羊羹
※夏向きに寒天の量を減らしたようかん。
※中くらいの甘党です。きょうもありがとうございます。

23日(土)

窮屈にはみ出している海紅豆

東京でみるのは、概ねアメリアデイゴかな。

きゅうくつに はみだしている かいこうず
季語=海紅豆
※海紅豆はアメリアデイゴの異名とされています。
※マメ科の落葉中高木。高さは4~6メートルほど。鉢植えも可能。
※沖縄県花のデイゴは落葉高木。大きなものは高さ20メートルにも。
※どちらも南国風の赤い花。きょうもありがとうございます。

22日(金)

新聞を紐で括りし涼しさよ

大暑のはずが、東京はやに涼しかった。

しんぶんを ひもでくくりし すずしさよ
季語=涼しさ
※朝夕の涼しさはもちろん水辺や森林など、真夏であっても様々なところに「涼しさ」はあります。
※逆説的にとらえた季語。きょうもありがとうございます。

21日(木)

辛辣は耳に届きし夏帽子

同じ穴のむじなかな。

しんらつは みみにとどきし なつぼうし
季語=夏帽子
※ちょっと涼しい日。きょうもありがとうございます。

20日(水)

平凡な気取りを崩す冷奴

薬味は工夫次第。

へいぼんな きどりをくずす ひややっこ
季語=冷奴
※豆腐を冷して食べるから冷奴。
※一年中食べていますが、夏の季語です。
※氷を添えれば夏料理かな。きょうもありがとうございます。

19日(火)

冷し中華月は赤みを増して行き

夏野菜などをのせて、わりと色鮮やか。

ひやしちゅうか つきはあかみを ましてゆき
季語=冷し中華
※夏に好まれる冷素麺、冷麦なども夏の季語。
※丸くて赤い月がのぼってた。きょうもありがとうございます。

18日(月)

福耳やふいにうらやむ蝉の声

今年に入ってはじめて聞いた。

ふくみみや ふいにうらやむ せみのこえ
季語=蝉
※聞こえたのはニイニイゼミかな。鳴くのは雄だけ。
※まだ梅雨明けしてない海の日にて。きょうもありがとうございます。

17日(日)

友人のふりして笑う仏桑花

「鼻高々」は、ある種の悪口ですよ。

ゆうじんの ふりしてわらう ぶっそうげ
季語=仏桑花
※ハイビスカスのこと。仏桑花の名は漢名が由来。
※花期は長く秋口まで次々と咲き継ぎます。
※じつは五弁の花。きょうもありがとうございます。

16日(土)

振る舞いはもっともらしく天使魚

見た目とは、あくまでも入り口のこと。

ふるまいは もっともらしく てんしうお
季語=天使魚
※熱帯魚のエンジェルフィッシュのこと。
※名前に似合わず、わりと縄張り意識の強い魚らしい。
※良くも悪くも、そんなもの。きょうもありがとうございます。

15日(金)

ハンカチの四角の合わぬ白さかな

真っ白なハンカチは、持っていないけど。

はんかちの よすみのあわぬ しろさかな
季語=ハンカチ
※夏の季語。古くは「汗拭ひ」と呼んでいたそうです。
※夏は忘れたら大変。きょうもありがとうございます。

14日(木)

空っぽの荒々しさも梅の雨

夕方から一転、凄まじい雨でした。

からっぽの あらあらしさも うめのあめ
季語=梅の雨
※梅雨と同じ。
※欲しいところには降らない。きょうもありがとうございます。

13日(水)

あおぐもの心得ている古団扇

丸に、四角に、三角、カタチはいろいろだ。

あおぐもの こころえている ふるうちわ
季語=団扇
※家庭などのくつろいだ空間で使うもの。
※扇は外出用として上品なイメージがあります。
※蒸し暑い日でした。きょうもありがとうございます。

12日(火)

危ぶめば赤く怪しく朝ぐもり

じっとしているだけで汗をかく。

あやぶめば あかくあやしく あさぐもり
季語=朝曇
※非常に暑くなる日は、朝方だけ曇っていることがあります。
※連日の猛暑。きょうもありがとうございます。

11日(月)

イメージのかたまり始め雲の峰

山のように盛り上がる夏らしい雲。

いめーじの かたまりはじめ くものみね
季語=雲の峰
※実際は雷雨や夕立、ときには雹をもたらす夏の積乱雲です。
※遠くから眺めるもの。きょうもありがとうございます。

10日(日)

病葉やこれみよがしに染まりおり

気にすれば、気なる。目に付く。

わくらばや これみよがしに そまりおり
季語=病葉
※青々とした中の黄色く染まった葉っぱ。
※または、虫食いや落ちてしまった葉っぱなどのこと。
※参院選挙の日でしたね。きょうもありがとうございます。

9日(土)

痕跡を残して生きる百日紅

知らなければ
絶対に読めない季語ですよね。

こんせきを のこしていきる さるすべり
季語=百日紅
※夏から秋にかけて、暑い時期を彩るシンボル的な木のひとつ。
※花色は紅やピンクが多い。涼しげな白や紫もあります。
※紫は見たことないかも。きょうもありがとうございます。

8日(金)

手放してまた欲しくなる夏の蝶

無邪気なのか。我がままなのか。

てばなして またほしくなる なつのちょう
季語=夏の蝶
※夏蝶の代表といえばアゲハチョウ。
※そして、花壇などの低い場所をくるくると飛ぶ白い蝶。
※モンシロチョウ? きょうもありがとうございます。

7日(木)

隠しごと隠されごとや星祭

七夕といえば、織姫と彦星。

かくしごと かくされごとや ほしまつり
季語=星祭
※七夕のこと。またはその日の行事。
※陰暦七月七日がその日ですが、東京では陽暦7月7日がふつう。
※呆れるほど猛暑な日。きょうもありがとうございます。

6日(水)

生きもののあわれのうねり蟻の列

紆余曲折な日々もアリ。

いきものの あわれのうねり ありのれつ
季語=蟻の列
※アリは目立つ。小さいのによく目に付く。
※黒いからか。きょうもありがとうございます。

5日(火)

笑われて人間なりし合歓の花

使用4年のノートパソコンが、起動しなくなっちゃった!?

わらわれて にんげんなりし ねむのはな
季語=合歓の花
※夜になると羊歯に似た葉をたたむため、この名があります。
※薄いピンクの羽根扇子(?)のような柔らかな花を開きます。
※派手さはなく、羽根のように見えるものは長い雄しべ。
※この更新に四苦八苦(笑)きょうもありがとうございます。

4日(月)

ほじくれば右に左にひびく雷

夏のカミナリは、
大きく鳴り響く。

ほじくれば みぎにひだりに ひびくらい
季語=雷
※カミナリが神の業と考えられていた時代がありました。
※「はたたがみ」「鳴神(なるがみ)」などと呼ばれました。
※雷鳴は夏、稲妻は秋の季語。きょうもありがとうございます。

3日(日)

さくらんぼつらく当たればつらくなり

旬もそろそろ終わりかしら。

さくらんぼ つらくあたれば つらくなり
季語=さくらんぼ
※出荷まで手間がかかるため、どうしても高価になりがちな果実。
※傷みやすく日持ちもしない。冷蔵庫の野菜室でもせいぜい数日。
※ヨーロッパでは紀元前から栽培されていたとか。
※仲良くね。きょうもありがとうございます。

2日(土)

ひそやかにアイスクリームとけるまで

ある日、小学校の給食にカップアイスがでた。
今から40年近くも前の話しだ。
バニラアイスだった。
誰もが喜ぶなか、机を並べた目の前の友だちだけが
困ったようにそれを見つめていた。
曰く、「冷たいものが食べられないんだ」。
その顔が妙に大人びて見えた。

ひそやかに あいすくりーむ とけるまで
季語=アイスクリーム
※世の中には、いろんな人がいるよ。きょうもありがとうございます。

1日(金)

のこのこと心をくじく暑さかな

夜中に油虫。大騒ぎ。

のこのこと こころをくじく あつさかな
季語=暑さ
※さて、このサイト、本日より10年目となりました。目標達成するぞ。
※今後とも、どうぞゆるりと、よろしくお願いいたします。
※明日も暑い一日のよう。きょうもありがとうございます。