• 俳句ストック(シヲクム)

今日の俳句、こうのこうき

2018年2月

28日(水)

ようようと続くあざけり二月尽

3月という響きだけで、
春の気分が増してくる。

ようようと つづくあざけり にがつじん
季語=二月尽
※2月が終わること。寒い時期が終わる期待感。
※新暦になってからの季語。きょうもありがとうございます。

27日(火)

二月にて感謝癇癪紙一重

「紙一重」か、「雨あられ」か、
ちょっと悩んだけれど、
最初にふと思い付いた「紙一重」にしてみた。
語呂もいいし。

にがつにて かんしゃかんしゃく かみひとえ
季語=二月
※2月は28日。たった2、3日の違いなのに‥‥。
※なんか、はやっ! きょうもありがとうございます。

26日(月)

抜け落ちて言葉の翳る余寒なり

余寒の対義語は残暑。
どちらも必要以上に長く感じるもの。

ぬけおちて ことばのかげる よかんなり
季語=余寒
※寒明け(立春)後の寒さのこと。
※時期的には、ほぼ早春と重なると思う。
※2月はかけ足。きょうもありがとうございます。

25日(日)

気がねなくそこらの梅の梅見かな

嗚呼白梅也白梅也
(ああ、はくばいや はくばいや)

きがねなく そこらのうめの うめみかな
季語=梅見
※梅を観賞すること。大昔は桜より梅だった。
※本意は野山や庭園などの名所を訪ね歩くことをいう。
※梅の名所は、今なお、毎年大変な賑わいです。
※7分咲きくらい? きょうもありがとうございます。

24日(土)

春菊や間の悪さより人の良さ

ヨーロッパでは観賞用の花なのだとか。
「春菊の花」で検索してみて。

しゅんぎくや まのわるさより ひとのよさ
季語=春菊
※ギザギザな形状が菊の葉に似ているため、この名がある。
※強い香りと苦味のある野菜で、好き嫌いがわかれる。
※美味しいよ。きょうもありがとうございます。

23日(金)

ふやけては春の月ほど身軽なり

さみしいって、
身軽ではないよね。

ふやけては はるのつきほど みがるなり
季語=春の月
※冬の月は鋭利な感じ。さみしい感じ。
※輪郭が柔らかくなったら、それが春の月です。
※上弦の月でしたね。きょうもありがとうございます。

22日(木)

春雨や湯気のひたひた立ちあがる

春雨というには、
まだまだ寒い気もしますが。。。

はるさめや ゆげのひたひた たちあがる
季語=春雨
※しとしとと静かに降り、室内にいればほぼ気づかない。そんな春の日の雨をいう。
※来週には3月だよ。きょうもありがとうございます。

21日(水)

はいいいえそれしか言えず梅の花

最近あらためて、俳優さんって
すごいなーなんて思ったりなんかします。
もちろん、演技力にね。

はいいいえ それしかいえず うめのはな
季語=梅の花
※梅が咲きましたね。きょうもありがとうございます。

20日(火)

春寒の夢を丸めて夢を見る

見上げれば日差しは、
じつにキラキラしています。

はるさむの ゆめをまるめて ゆめをみる
季語=春寒
※春なのに寒いのね、という季語ですが、主眼は春らしさです。
※寒さの大きな要因は、冷たい風。この風を示す季語を料峭(りょうしょう)といいます。
※でも寒い。きょうもありがとうございます。

19日(月)

木の芽張る目新しさははじめだけ

芽吹いてますね。
それに気づいたら、
今度は「いつ咲くんだ?」
と、なるよね。

このめはる めあたらしさは はじめだけ
季語=木の芽張る
※早春、木の芽がふくらんでくること。
※気になるしね。きょうもありがとうございます。

18日(日)

真っすぐが好きで嫌いで冴え返る

春らしくなったとはいえ、
日が落ちると叫びたくなるほどに寒い。

まっすぐが すきできらいで さえかえる
季語=冴え返る
※暖かくなったと思ったら、寒さがぶり返すこと。
※オリンピック、感動! きょうもありがとうございます。

17日(土)

グラスには飲み残したる春の空

もしや春一番か?、と思ったら、
ひどく冷たい北風でしたね。

ぐらすには のみのこしたる はるのそら
季語=春の空
※快晴でした。きょうもありがとうございます。

16日(金)

真に受けてお茶苦き日の旧正月

海外からのお土産を
チョコかと思ってかじったら、
ボール状に固められたお茶だった。。。
うっかり、びっくり、思い込み。

まにうけて おちゃにがきひの きゅうしょうがつ
季語=旧正月
※旧暦の正月。日本でも地方によっては旧暦で正月を祝う。
※中国では旧正月を「春節」と呼びます。ニュースなどで何かと耳にする言葉となりましたよね。
※今年は今日が旧正月。きょうもありがとうございます。

15日(木)

春の日の鼻の先にもこころかな

真昼に窓を開けたら、
日の匂いがした。

はるのひの はなのさきにも こころかな
季語=春の日
※ここでは春の日差しのこと。春の一日をいう場合もある。
※いっしゅんね。きょうもありがとうございます。

14日(水)

早春の紙で指切る鈍さかな

いつまでも
ヒリヒリと痛いよね。

そうしゅんの かみでゆびきる にぶさかな
季語=早春
※立春からだいたい二月末くらいまでを早春と呼びます。
※鈍痛というのかな。きょうもありがとうございます。

13日(火)

丁寧と適当まれに春の風邪

かぜじゃない!、かぜじゃない!
と、いま、
自分自身に言い聞かせているところ。

ていねいとてきとう まれにはるのかぜ
季語=春の風邪
※春の風邪は長引くそうです。お気を付けください。
※うがい、手洗い、睡眠! きょうもありがとうございます。

12日(月)

ふつふつと二月も半ば米を研ぐ

ひと頃の
しびれるような冷たさは
なくなったかもね。

ふつふつと にがつもなかば こめをとぐ
季語=二月
※梅のつぼみも。きょうもありがとうございます。

11日(日)

恨みなど食えぬものなり草青む

たんぽぽが一輪、咲いていたよ!?

うらみなど くえぬものなり くさあおむ
季語=草青む
※早春、草の芽が地中より萌え出ること。
※いろいろの芽。きょうもありがとうございます。

10日(土)

打ち解けぬうちに蝋梅咲きました

冬の花、ところにより早春の花。

うちとけぬうちに ろうばい さきました
季語=蝋梅
※蝋細工のような半透明の黄色い花で、中国が原産。
※別名を「唐梅(からうめ)」という。
※早いところでは12月、1月に咲きますが、東京では2月。
※梅ではなくロウバイ科。きょうもありがとうございます。

9日(金)

人間の人間らしく寒々と

おさるの駕籠屋だ、ほいさっさ♪

にんげんの にんげんらしく さむざむと
季語=寒さ
※やっぱり寒い。きょうもありがとうございます。

8日(木)

ともすれば洗いざらしの日脚伸ぶ

新しい冬のアウターが欲しい!
と思いながら、
結局今年も買わなかったな。

ともすれば あらいざらしの ひあしのぶ
季語=日脚伸ぶ
※1月も後半になると日が長くなったかもと思うもの。
※2月ならなおさら。でも冬の季語なんですよ。
※寒気も去ったようだ。きょうもありがとうございます。

7日(水)

くすぶりを耳のうしろに寒桜

遠目にも、さくらはさくら。

くすぶりを みみのうしろに かんざくら
季語=寒桜
※寒い時期に咲く桜のこと。
※咲いていましたよ。きょうもありがとうございます。

6日(火)

不満などないとも言えずなめこ汁

昼食時にうっかりむせたら、
のちほど、鼻から
なめこがつるりとでてきたよ。
しばらく、苦しかった。。。

ふまんなど ないともいえず なめこじる
季語=滑子汁
※なめこは、雪の中であっても、元気に育つそうです。
※野生のものはブナ林に自生するのだとか。
※冬の季語。きょうもありがとうございます。

5日(月)

ふくよかにいがみ合いたり春隣

「となり」ではなく「どなり」!?
長年、季語集をながめていて、
今はじめて気がついた‥‥。

ふくよかに いがみあいたり はるどなり
季語=春隣(はるどなり)
※冬の季語で、春を近くに感じること。
※春なのに濁るのか! きょうもありがとうございます。

4日(日)

温もりも気持ち半分寒明ける

なんとなく、昨日よりは、
温かい気はする。

ぬくもりも きもちはんぶん かんあける
季語=寒明け
※寒明けは、立春と同じです。
※でもウェイトは、春ではなく寒さにあると思います。
※一応終わったよ的な。きょうもありがとうございます。

3日(土)

息災を願いし人に豆を撒く

忘れてたから、あしたまく。

そくさいを ねがいしひとに まめをまく
季語=豆撒き
※新暦2月3日は節分。暦の上の冬と春の境い目です。
※立春寒波って‥‥。きょうもありがとうございます。

2日(金)

力まずに気合を入れて寒稽古

数年前から合気道をはじめました。
どうやら長く続けられそうです。
同じ道場の最高齢は80代だってさ、びっくり。

りきまずに きあいをいれて かんげいこ
季語=寒稽古
※寒中の早朝や夜間に行う稽古のこと。
※古くは柔道や剣道などの武道、三味線などの音曲(おんぎょく)の稽古をいいました。
※今では幅広く、稽古事全般に使われているようです。
※寒さに耐えてね。きょうもありがとうございます。

1日(木)

ケナシタラケナサレ寒ノ耳ニ水

何かの暗号みたい、だな(笑)

けなしたら けなされ かんのみみにみず
季語=寒
※寒も余すところ数日。マイナス日はしばらく続きそう。
※目から金魚。きょうもありがとうございます。