2010年

11月30日(火)

まざまざとここから先は冬紅葉

つねに笑顔というのは無理だけど、
微量の笑顔なら鏡を見ながら練習できそうです。
口角をホンの少し上げるだけでいいのなら・・・・。
するかしないかは置いておいて。

まざまざと ここからさきは ふゆもみじ
季語=冬紅葉

※だんだん空気が澄んでいく感じしますか? 枯れ木立もちらほら出始めましたね。
※枯れ色と紅葉の取り合わせもまたよいもの。
※わざわざ。きょうもありがとうございます。


11月29日(月)

しわがれて凩に身をあずけたる

逆風が吹くときもありますわね。

しわがれて こがらしにみを あずけたる
季語=凩

※木枯とも。木を吹き枯らすから木枯らしというそうです。
※嗄れる。声がかれること。皺が多くて枯れているわけではありません。
※がんばろう。きょうもありがとうございます。


11月28日(日)

うすめても消えぬ迷いや石蕗の花

断言しろと言うけれど、
少々曖昧なことでも断言してしまえと言うけれど・・・・
ほんとに分かっていることなど、ほんの一握り、だろうに。

うすめても きねぬまよいや つわのはな
季語=石蕗の花

※ツワブキの花。キクに似た花で、キクよりも鮮やかに発色する黄色い花。本来は暖地の海辺、崖などに自生します。
※冬の花だからでしょうか。ひなびた美しさがあるようで、盛んに茶室の庭に植えられたそうです。いつの時代の話しかは知りません。
※個人差はあれど。きょうもありがとうございます。


11月27日(土)

ないものがここにはありて時雨けり

反射的に動くことができないかぎり、
理解している、とは言えないのかもしれません。

ないものが ここにはありて しぐれけり
季語=時雨

※秋の末から冬に、雨がパラパラと短時間降ること。急に降る雨のこと。
※春時雨、秋時雨など春にも秋にも時雨はありますが、ただ時雨といえば冬の季語です。
※ですな。きょうもありがとうございます。


11月26日(金)

からくりはとうにほどけて花柊

たいていのお話はあとづけです。
記憶の多くもあとづけかもしれません。
人は美事なあとづけに弱いものです。

からくりは とうにほどけて はなひいらぎ
季語=柊の花

※柊は葉にするどいトゲがあるのが特長。樹齢を重ねるとトゲが消えるそうです。
※その葉の付け根に白い小さい花が集まって咲く。とげとげしい葉に、やさしい小花。モクセイ科らしいほのかな香り。
※ヒイラギの漢字は冬の木の代表という意味からの作字だといいます。若木の葉のトゲにさされるとヒリヒリと疼くので、疼木の意味だという話しもあります。どちらももっともらしい。覚えやすく、うけがいいのは前者でしょうか。
※おもしろい。きょうもありがとうございます。


11月25日(木)

八手の花ときおりみせる痛ましさ

笑いながら人を嫌える?
嫌われる前に嫌うとか、嫌われていそうだから先に嫌うとか、
それに似た自己防衛のような気がしなくもない。
そもそも嫌うこと自体が自己防衛か。
さまざまに理由があるのだけれど。

やつでのはな ときおりみせる いたましさ
季語=八手の花

※木枯らしの吹くころに、どんな場所にでも育つこの花に生命力を感じるといいます。
※枝先に小さな花が球状にかたまって、いつくも咲く。隙間だらけの花のボールに見えるけれど、見ようによってはまるでレースのようとも表現できるようですね。なるほどね。
※ことだま。きょうもありがとうございます。


11月24日(水)

銀杏落葉や思い出の塗り変わる

口が達者で、言葉が巧みだからって、
俳句がうまいわけじゃないですよ。
特別な才能や知識や学識が必要なわけでもないですよ。
最初はみんな遊びからはじめるんですよ。

いちょうおちばや おもいでの ぬりかわる
季語=銀杏落葉

※人間ってかならず、初心を忘れちゃうものなんでしょうね。忘れちゃうから、思い出そうとするんだもんね。
※綺麗に黄葉してますね。きょうもありがとうございます。


11月23日(火)

ありふれている勤労感謝の日

人間の脳は、あんがい騙されやすいものらしい。
自分自身に。

ありふれている きんろうかんしゃのひ
季語=勤労感謝の日

※ゆるす心こそ、恐怖心を取り除く、とかとか。まずは自分自身をゆるすことなのでしょうね〜。
※すべての迷いは「恐れ」なのかもしれません。
※感謝した? きょうもありがとうございます。


11月22日(月)

気まぐれに唇を切る冬の月

無意識に意味を付けることは簡単で、
むしろ意識的なことに意味を求める方がむずかしい。
本人以外、正解を知らないのだから。

きまぐれに くちびるをきる ふゆのつき
季語=冬の月

※世の中ぜんぶ、あとずけ、こじつけ、おみおつけ。
※漢字で書くと、御御御付け。味噌汁のことを丁寧にいったときの言葉なんですが・・・・読めない。想像もつかない。
※きぶん。きょうもありがとうございます。


11月21日(日)

ひらひらと心ゆるめば落葉かな

転がって、転がって、角がなくなって、
さらに転がり続けたら、砂になるの?

ひらひらと こころゆるめば おちばかな
季語=落葉

※さあ? きょうもありがとうございます。


11月20日(土)

冬めくと全てが一となりにけり

日本語って自然に近いのかもしれません。
よくわかりませんが、
表面的なもの以上の何かを大切にできるような気がします。

ふゆめくと すべてがいちと なりにけり
季語=冬めく

※なんのこっちゃ? きょうもありがとうございます。


11月19日(金)

パソコンに変換まかせ秋惜しむ

いろんな変換ミスがあります。おもしろいものです。
変換が容易なのでむずかしい漢字を使いたくもなりますが、
かえって漢字を知らないと困ることもありますよね。

ぱそこんに へんかんまかせ あきおしむ
季語=秋惜しむ

※朝晩の冷え込みが・・・・。きょうもありがとうございます。


11月18日(木)

苦しみのいろいろありて草紅葉

言葉の巧みさは、賢さからくるものではない。
ということを、誰もが経験上知っている。
とは、思うのだけれども・・・・

くるしみの いろいろありて くさもみじ
季語=草紅葉

※はい、月並みです。きょうもありがとうございます。


11月17日(水)

いつのまに釣瓶落しの中にあり

偶然を必然と考える不幸。
必然を偶然と考える不幸。
でも、偶然も、必然も
本人の捉え方しだい、なのでしょうね。

いつのまに つるべおとしの なかにあり
季語=釣瓶落し

※釣瓶落としの秋の日
※もう冬か? きょうもありがとうございます。


11月16日(火)

いつまでも多弁なりけり帰り花

「自分探し」ばかりしていると
感謝の気持ちがなくなるらしいよ。

いつまでも たべんなりけり かえりばな
季語=帰り花

※小春びよりに季節はずれの花が開くこと。
※リセット? きょうもありがとうございます。


11月15日(月)

ゆっくりと歩みを深め冬に入る

考えて、考えて、考えて、
結局、最初の考えに戻ってる。
そんなこともよくある。

ゆっくりと あゆみをふかめ ふゆにいる
季語=冬に入る

※立冬のこと。
※雨でしたね。きょうもありがとうございます。


11月14日(日)

かなしみのひとつ手前の初時雨

結局は自分自身に腹を立てているだけなのに。

かなしみの ひとつてまえの はつしぐれ
季語=初時雨

※同じ。きょうもありがとうございます。


11月13日(土)

柳散る無駄を数えて柳散る

心は折れて当たり前。
折れてこそ心、とは、言いますが、
なんというか、まわりが大変なんだけど・・・・。

やなぎちる むだをかぞえて やなぎちる
季語=柳散る

※折れないように生きるのも違うような気もするし、折れたまんまで人生楽しいわけもないし。勝ち続けられるわけもないし、そもそも無敗こそ不自然だし。かしこさって、なんでしょうね。
※よかったね。きょうもありがとうございます。


11月12日(金)

わだかまり少なく煎じ小春かな

どんな場所にも、暑がりな人と、寒がりな人はいるもの。
そんなの当たり前なんだけど。
いつのまにか、感受性も着ぶくれしている、
そんなものなのかもしれない。

わだかまり すくなくせんじ こはるかな
季語=小春

※本来は、小春または小春日は陰暦十月の異名。
※立冬過ぎに訪れる、まるで春のような暖かい日よりを、小春といいます。
※どんなもの。きょうもありがとうございます。


11月11日(木)

哀しみは手放すものか柿紅葉

正論は一流に近いようで一番遠い。
そんな気がしてなりません。


かなしみは てばなすものか かきもみじ
季語=柿紅葉

※柿紅葉は、それぞれに複雑な色彩をしています。
※いいのいいの。きょうもありがとうございます。


11月10日(水)

一度でも二度でも同じ神の留守

親切心と無関心は、なんか似ている気がしました。

いちどでも にどでもおなじ かみのるす
季語=神の留守

※陰暦十月は、八百万の神々が出雲の国へと旅に出るそうです。いまはどこの神社も神様はお留守。
※神無月とは、雷のない月だからという節もあるそうです。
※ふとね。きょうもありがとうございます。


11月9日(火)

変動を加えて生きん流れ星

いいことを数えるか、悪いことを数えるかで、
信頼の度合いはぜんぜん変わる。

へんどうを くわえていきん ながれぼし
季語=流れ星

※子どものころの興味をずっと持ち続けられる人ってすごいと思う。でもある意味、不思議でもある。
※なぜって・・・・。きょうもありがとうございます。


11月8日(月)

さみしさを続けてしまい胡桃割る

お金に羽があるのだから、
人間にトゲがあっても不思議じゃない。

さみしさを つづけてしまい くるみわる
季語=胡桃

※日本に自生するクルミはオニグルミだけなのだとか。
※鬼ぐるみと姫ぐるみの実が食べられます。
※そういえば胡桃割り人形ってみたことないかも。
※自分の言葉ってなんでしょうね。きょうもありがとうございます。


11月7日(日)

感情がからから回るまてばしい

空白は埋めるもの。
どんどん書き加えていって、いつくも塗り重ねて。
それでも埋まらないものが、ほんとの空白。
自分では埋められない空白。

かんじょうが からからまわる まてばしい
季語=まてば椎

※漢字で書くと、馬刀葉椎。マテバシイはドングリの中で最も大きいといわれています。だいたい長さ2〜2.5センチ。
※マテバジイともいいます。
※マテバシイと聞いて、何故か思い出すのが井上 靖の「あすなろ物語」。内容はすっかり忘れてしまったけれど、「ひのきになれないあすなろ」でしたっけ?
※ほんとっぽい嘘も沢山あります。きょうもありがとうございます。


11月6日(土)

泣き言がひどく北窓塞ぎけり

いつだって必要なのは気分転換。
無為にしがみついたって、いい考えなど浮かばない。

なきごとが ひどくきたまど ふさぎけり
季語=北窓塞ぐ

※いまや昔の季語でしょう。でも、北向きの部屋はやっぱり底冷えしますね。
※最近、暖かいですね。きょうもありがとうございます。


11月5日(金)

夕紅葉君の濁りを写し取る

ほどよいにごりがその人の色で、
生きているからにごるんだよね、と。

ゆうもみじ きみのにごりを うつしとる
季語=夕紅葉

※もっとも印象的なのは、やはりカエデ属の紅葉なのでしょうかね。
※にごってる? きょうもありがとうございます。


11月4日(木)

北風に生きる迷いを吹きさらす

だいたいは、ほんとうに岡目八目。
行き詰まった考えは、どう考えたって行き詰まっている。

きたかぜに いきるまよいを ふきさらす
季語=北風

※なるほど、スパッとね。きょうもありがとうございます。


11月3日(水)

人肌のときに冷たき十一月

誠意の尺度も相手の出方によってかわるもの。
こちらが不信を抱いていれば、それなりの返報があるわけで・・・・。

ひとはだの ときにつめたき じゅういちがつ
季語=十一月

※いつもご機嫌なんて不自然。きょうもありがとうございます。


11月2日(火)

冬近しけものの牙の研がれおり

なんというか、また、さぼりたい病が・・・・。
どんどん更新時間が遅くなる〜。

ふゆちかし けもののきばの とがれおり
季語=冬近し

※すでに寒い。きょうもありがとうございます。


11月1日(月)

自然薯や切れぬ糸などありもせで

ので、大切にしなければいけないんですね。
嫌なら嫌で、大事にする必要などないけれど・・・・
自分基準って、けっこうあやしい。

じねんじょや きれぬいとなど ありもせで
季語=自然薯


※トロロにして食べる芋です。ナガイモの野生種で、栽培もされています。
※かんたんでむずかしい。きょうもありがとうございます。


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