• 俳句ストック(シヲクム)

今日の俳句、こうのこうき

2021年11月

30日(火)

しみ出したように優しく日向ぼこ

しみだしたように やさしく ひなたぼこ
季語=日向ぼこ
※天気の良い冬の日に日向ぼっこすること。
きょうもありがとうございます。

29日(月)

冬の空においの違うものばかり

ふゆのそら においのちがう ものばかり
季語=冬の空
きょうもありがとうございます。

28日(日)

損得のはっきりしてる冬日かな

そんとくの はっきりしてる ふゆひかな
季語=冬日
※「ふゆひ」と読む。冬の日の太陽、またはその日差し。
きょうもありがとうございます。

27日(土)

たっぷりと明るく銀杏落葉かな

たっぷりと あかるく いちょうおちばかな
季語=銀杏落葉
※この時期、公園や並木道は銀杏の落葉で金色に染まる。
きょうもありがとうございます。

26日(金)

疲れ切りふとした時に冬日和

つかれきり ふとしたときに ふゆびより
季語=冬日和
※冬、からりと晴れた気持ちの良い日のこと。
きょうもありがとうございます。

25日(木)

短日や気の合うような合わぬよな

たんじつや きのあうような あわぬよな
季語=短日
※冬の時期の日暮れが早いこと。それだけで何かと慌ただしく感じる。
きょうもありがとうございます。

24日(水)

拠り所難なく見つけ散紅葉

よりどころ なんなくみつけ ちりもみじ
季語=散紅葉
※モミジが散ること。地面に散り敷き、また様々な場所に吹きだまる。それはそれで絵になる。
きょうもありがとうございます。

23日(火)

癖のある笑みで勤労感謝の日

くせのある えみできんろう かんしゃのひ
季語=勤労感謝の日
※国民の祝日のひとつで、勤労に対しみんなで感謝し合う日。
きょうもありがとうございます。

22日(月)

世の中が銀杏黄葉となりにけり

よのなかが いちょうもみじと なりにけり
季語=銀杏黄葉
※イチョウの葉が黄色く染まること。ロケーションによっては金色に輝いて見える。
きょうもありがとうございます。

21日(日)

天井に初冬ぐいと張り付いた

てんじょうに はつふゆぐいと はりついた
季語=初冬
※初冬、仲冬、晩冬と3つに分けた最初の冬。例年11月後半あたりから冬らしくなる。
きょうもありがとうございます。

20日(土)

きりきりと肩細くなり柿落葉

きりきりと かたほそくなり かきおちば
季語=柿落葉
※柿のモミジは一枚一枚その表情が違う。しっかりとした厚みと光沢があり落葉になっても美しい。
きょうもありがとうございます。

19日(金)

何ひとつやる気のしない夜の寒さ

なにひとつ やるきのしない よのさむさ
季語=寒さ
※寒さは基本的に感覚的なもの。
きょうもありがとうございます。

18日(木)

この先も励ますように草紅葉

このさきも はげますように くさもみじ
季語=草紅葉
※野の草も千々に紅葉する。
きょうもありがとうございます。

17日(水)

安売りの林檎やさらに安い奴

やすうりの りんごや さらにやすいやつ
季語=林檎
※秋の代表的な果実のひとつ。有名な「一日一個の林檎は医者を遠ざける」は欧米に伝わることわざなのだとか。
きょうもありがとうございます。

16日(火)

今ひとつくすぶるように紅葉する

いまひとつ くすぶるように もみじする
季語=紅葉
※モミジの代表格は楓(かえで)。東京都心でも楓が色づきはじめた。
きょうもありがとうございます。

15日(月)

同じことふと繰り返し火の恋し

おなじこと ふとくりかえし ひのこいし
季語=火恋し
※寒くなり、暖房器具が欲しくなること。晩秋の季語。
きょうもありがとうございます。

14日(日)

秋惜しむ七転八倒箱に詰め

あきおしむ しちてんばっとう はこにつめ
季語=秋惜しむ
きょうもありがとうございます。

13日(土)

不器用に泣いて笑って石蕗の花

ぶきように ないてわらって つわのはな
季語=石蕗の花
※初冬に咲く明るい黄色い花。キク科。その葉は蕗の葉に似て大きい。
きょうもありがとうございます。

12日(金)

山茶花や近寄り過ぎて散り急ぐ

さざんかや ちかよりすぎて ちりいそぐ
季語=山茶花
※ツバキによく似た花で、晩秋から冬にかけて咲く。ツバキよりやや小ぶりで、花びらを美しく散らす。
きょうもありがとうございます。

11日(木)

せっかちであれこれそれと花八つ手

せっかちで あれこれそれと はなやつで
季語=花八つ手
※八手の花。初冬に花を付けるウコギ科の常緑低木で、玄関わきなどによく植えられている。花とも思えぬ地味な小花の集合体(球状)が、晴天の日などにはキラキラと光り輝くかに見える。
きょうもありがとうございます。

10日(水)

枯葉散るどこか遠くに行きたくて

かれはちる どこかとおくに いきたくて
季語=枯葉
※草や木の枯れた葉っぱのことで、落ちた葉も枝に付いている葉も同じく枯葉という。
きょうもありがとうございます。

9日(火)

バランスを取るかのように落葉する

ばらんすを とるかのように おちばする
季語=落葉
※晩秋から冬にかけて散り落ちる落葉樹の葉のこと。
きょうもありがとうございます。

8日(月)

心なし回りくどくも冬支度

こころなし まわりくどくも ふゆじたく
季語=冬支度
※冬を迎えるための準備。暖房器具を出すなどいろいろある。
きょうもありがとうございます。

7日(日)

どちらとも言えず棒立ち冬に入る

どちらともいえず ぼうだち ふゆにいる
季語=冬に入る
※立冬のこと。暦の上では今日から冬を迎える。
きょうもありがとうございます。

6日(土)

黄落もその日の気分なりにけり

こうらくも そのひのきぶん なりにけり
季語=黄落
※様々な木々の葉や果実が黄ばんで落ちること。
きょうもありがとうございます。

5日(金)

隣り合う冬の匂いのないままに

となりあう ふゆのにおいの ないままに
季語=冬隣
※冬が近いこと。11月は紅葉シーズンのため冬というより晩秋のイメージが強いが、冬の気配はそこかしこにある。
きょうもありがとうございます。

4日(木)

秋天や空の高さを思い知る

しゅうてんや そらのたかさを おもいしる
季語=秋天
※秋晴れというにふさわしい青空のこと。
きょうもありがとうございます。

3日(水)

アキレス腱伸ばして終わる文化の日

あきれすけん のばしておわる ぶんかのひ
季語=文化の日
※国民の祝日のひとつ。平和のための文化的発展を願う日。
きょうもありがとうございます。

2日(火)

からっぽの桜紅葉を眺めけり

からっぽの さくらもみじを ながめけり
季語=桜紅葉
※桜の木は他の木のよりも早く紅葉するが、台風などの影響もありすでに落葉しているものが多き。
きょうもありがとうございます。

1日(月)

枯れ色も目に付きはじめ初紅葉

かれいろも めにつきはじめ はつもみじ
季語=初紅葉
※色づきはじめたばかりのモミジ、また今シーズンになって初めて見たモミジをいう。
きょうもありがとうございます。