2011年 |
2月28日(月)
二月やところどころにうそまぶす
結びつけたいものだけを結びつけるから、
現実と虚構が曖昧になるんでしょ?
思い込みってそんなもの。
にがつや ところどころに うそまぶす
季語=二月
※二月は早いですね。
※そうですね。きょうもありがとうございます。
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2月27日(日)
振り向きて霞の袖をつかまえる
正しいことを言おうと思ったら、
面白味もないし、つまらないものになりますね。
ふりむきて かすみのそでを つかまえる
季語=霞
※現実に、バナナの皮でころんだ人って、見たことないでしょ?
※不確か。きょうもありがとうございます。
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2月26日(土)
ふらここや勢いのみが増して行く
やっぱり最後は自分の感覚を信じるべきなんですかね?
ふらここや いきおいのみが ましてゆく
季語=ふらここ
※ふらここは、ブランコのこと。
※ということで、昨日の句、「春隣り」から「春となり」に戻しました。
※ふい。きょうもありがとうございます。
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2月25日(金)
春となり我隙間より落ちにけり
なんだか、頭の中がぐちゃぐちゃになるような日でした。
はるとなり われすきまより おちにけり
季語=春
※でも心が混乱、混線しているときの方がいいくができるんですよね。あはは
※今日は暖かかったですね。きょうもありがとうございます。
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2月24日(木)
手始めに梅の盆栽たたき割る
「弱み」を持たない人はいない。
他人の「弱み」を見つけることはいたって簡単だけど、
「強み」に気づくことは意外にむずかしそうだ。
てはじめに うめのぼんさい たたきわる
季語=盆梅
※梅の盆栽は、江戸時代からはじまったといわれています。
※ボンバイの花は木のわりに大きい。のか、大きく見えるのか。
※そうだ。きょうもありがとうございます。
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2月23日(水)
はらわたに種を増やして春の水
マナーの上がルール、さらにその上がモラルなのかしら?
感覚的に、というか勝手に、
good、better、bestみたい感じ?
なのに、気分的には
どんどん息苦しくなって行く感じ・・・・?
はらわたに たねをふやして はるのみず
季語=春の水
※水もやわらかくなってきましたね。
※寒いけど暖かい。きょうもありがとうございます。
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2月22日(火)
しゃぼん玉飽きてしまえば消えるのみ
好きなことを続ける努力よりも、
続けられることを好きになる努力の方が、
ずっと大切なのかもしれない。
しゃぼんだま あきてしまえば きえるのみ
季語=しゃぼん玉
※昨日、第62回読売文学賞 詩歌俳句賞を受賞された
大木あまりさんの祝賀パーティに顔を出させていただきました。で、なんとなくそう思った。
※どこの結社にも、団体にも属していない方。俳句暦は40年。
※受賞作は「星涼」
(ふらんす堂)。快挙だよ。すごいよ。天才だよ。
※七色の光彩。きょうもありがとうございます。
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2月21日(月)
なにひとつ残さぬように月おぼろ
過度に望みすぎると
満足よりも不満が残るそうです。
食べ過ぎると、体重が増えます。
そりゃもう確実に。
なにひとつ のこさぬように つきおぼろ
季語=月朧
※霞が夜の月にかかった状態が、朧(おぼろ)。ぼんやりとはっきりとしない感じです。
※「こむら返り」を「コブラ返り」と言っていました。前にも書いたっけ?
※筋肉痛でタイプするのもつらいです。きょうもありがとうございます。
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2月20日(日)
潮騒が泣いているのは梅の花
考えることを拒絶したい人は、
考えることが苦手なのではなくて、
考え過ぎる質だからでしょう?
しおさいが ないているのは うめのはな
季語=梅の花
※ここ半年ほど、フリークライミングというスポーツを月いちくらいで楽しんでいます。
室内に設置させた13メートルくらいの壁を素手で登るんです。
もちろん命綱は付けています。でも、壁の途中で「恐い」と感じることも多々あります。
※どうも。きょうもありがとうございます。
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2月19日(土)
なんとなくながされており春の咳
宣伝します。
俳壇3月号
にて、ぼくの句が紹介されました。
寒鯉のにごりの中のにごりかな こうのこうき
鷹羽狩行先生、金子兜太先生など
まぁ〜驚くほどの大御所、超有名俳人と同列で、です。
ぼく自身よりもまわりが驚いた。そりゃそうだ。
本人はいまだに不思議。そりゃそうだ。
なんとなく ながされており はるのせき
季語=春
※「春の風邪」という季語はありますが、「春の咳」という季語はありません。
※セキもカゼも一年中あるものですが、なんかこう違いを見つけるのが詩情というものなのでしょうか。
※2011年1月に発表されたすべての俳句総合誌の中から選ばれ、紹介された一句です。
※俳壇3月号の「俳句月評 一月号の作品」に。取り上げてくださったのは、俳人協会幹事で「未来図」の角谷昌子さん。
※俳壇1月号には「寒鯉」の1句のみしか発表していません。しかも新人50人を一気に紹介するコーナーに。
俳句の総合誌がいくつもあるわけではありませんが、発表された新作俳句の数は相当なもの。
新年号だけに著名な俳人がたくさん。自慢したくなる気持ちもなんとなくわかるでしょう?
※皆様に感謝を。きょうもありがとうございます。
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2月18日(金)
一日の影伸ばし切り春木立
不安は期待の影なのかもしれません。
対象が大きければ大きいほど、影も大きく濃くなるもの。
いちにちの かげのばしきり はるこだち
季語=春
※冬木立はありますが、春木立という季語はありませんのよ。
※不安の一切ない期待って不自然なものなのかもしれなかったり、そうでもなかったり。
※なんとなく。きょうもありがとうございます。
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2月17日(木)
立春や百ある嘘を選び出し
びっくりするようなことは、
その日のうちに上手く言葉にできないものですね。
りっしゅんや ひゃくあるうそを えらびだし
季語=立春
※わりと暖かい1日でしたね。きょうもありがとうございます。
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2月16日(水)
血の中の恐れの色の春の泥
どうやら「しがらみ」というものは無視できないものらしい。
壊してしまうか、飛び出すか。
その中間が・・・・なんだかむずかしい。
ちのなかの おそれのいろの はるのどろ
季語=春泥
※春泥(しゅんでい)。泥は一年中あるもの。冬の日射しに見る泥と春のそれでは別ものなのか、どうなのか。
※あったかいって大切な要素なんだね。
※春というには・・・・まださむいやね。きょうもありがとうございます。
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2月15日(火)
三つ目の目刺が苦くなりました
敵がいるのなら、
いない方がよいですが、
もしもいるのなら
意識の外に出してしまうこと。
それがもっとも精神衛生上よいそうです。
嫌いなことに時間を費やすほど
無駄なことはありませんね。
みっつめの めざしがにがく なりました
季語=目刺
※なぜに目刺が春の季語かというと、春の目刺しがおいしいからか?
※冬から早春にかけてが旬なのだとか。
※ほんとにね。きょうもありがとうございます。
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2月14日(月)
淡雪は春の月より降り積もる
永遠なんて信じたら、
誰も努力なんてしないよね、たぶん。
あわゆきは はるのつきより ふりつもる
季語=淡雪
※淡雪は牡丹雪ともいいます。春になって降る雪は、大きな雪片になりやすいようです。
※春の雪は結晶が溶けかかり、密着しやすいのだとか。そして溶けやすい。
※雪の予報を聞いていたので春の雪の句を用意していまいましたが、まさかこんなに降り積もるとは・・・・。びっくりです。
※転ばないようにね。きょうもありがとうございます。
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2月13日(日)
結局は春まだ浅いだけなのに
何もしないことが
一番疲れることなのかもしれませんね。
けっきょくは はるまだあさい だけなのに
季語=春浅し
※いい天気でした。きょうもありがとうございます。
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2月12日(土)
欲すれば壊れてしまう薄氷や
すべては論理より感覚なのかもしれません。
感覚は天性のものであるのかもしないけれど、
鍛錬なくして磨かれやしません。
そして、鍛錬しなくては、
天性なんてあるかないかも分からないもの、
なのかもしれません。
ほっすれば こわれてしまう うすらいや
季語=薄氷
※春先に、薄く張った氷のことです。または、薄く溶け残った氷のこと。
※季語としては「うすらい」とも、普通に「うすごおり」とも読みます。
※それぞれです。きょうもありがとうございます。
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2月11日(金)
不器用な生き方であり河豚の毒
愛情の反対は憎しみでなく、無関心なのだとか。
憎しみの根は甘えでしょうか。
無関心の根っこも甘えでしょうか。
ぶきような いきかたであり ふぐのどく
季語=河豚
※海の中で見るフグはひじょうに愛嬌があります。よく見るのはハコフグ。
※建国記念日。きょうもありがとうございます。
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2月10日(木)
北風やひとつふたつの隠し事
うその裏には、本当が隠れているもの。
大げさには、小ささが・・・・
強がりには、弱さが・・・・
社交辞令には、無関心が・・・・
隠れていたり、いなかったり。
きたかぜや ひとつふたつの かくしごと
季語=北風
※他者を責めながら、自分の境遇を嘆きながら、ただ後悔しているだけなのかもしれませんね、人って。楽だから。
※「不安」の裏は、楽して何かを手にしたい、だったりして。
※やっぱり、まだ寒いですね。きょうもありがとうございます。
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2月9日(水)
泣き言が辛くなりたり豆を撒く
出来ないことが出来る喜び。
中途半端な才能なら、むしろ無い方がましかもしれない。
なきごとが つらくなりたり まめをまく
季語=豆まき
※節分、先週でしたね。きょうもありがとうございます。
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2月8日(火)
止め方を知らぬ魔法や蕗の薹
暴風よりもそよ風ですかね。
誰にでも好かれるのは・・・・。
とめかたを しらぬまほうや ふきのとう
季語=蕗の薹
※春を告げているようで好まれる蕗の薹は、早春、いたるところから顔を出します。
※若い芽を摘んで食べる。ほろ苦さがある。
※フキはキク科にはめずらしく、雌雄異株なのだそうです。
※週末は東京も雪みたいですね。きょうもありがとうございます。
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2月7日(月)
悪意には見えぬ悪意を福寿草
悪意も、敵意も、それに類するものも、
すべては個人的な感情でしかありませんね。
あくいには みえぬあくいを ふくじゅそう
季語=福寿草
※「福寿」は幸福と長寿を意味するそうです。
※正月の花として馴染みがありますが、本来は2月下旬から4月に咲く花です。
※正月に咲かせるためには、それなりの工夫が必要のようです。
※いまはもっとも中途半端な時期かもね。あはは。
※ありゃ。きょうもありがとうございます。
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2月6日(日)
蔦枯るる近づくものを枯らしおり
人を信じる力が弱いと、
自身を信頼してもらる程度も低くなるのかもね。
つたかるる ちかづくものを からしおり
季語=蔦枯る
※葉の落ちた枯れ蔦が壁一面に這う光景は・・・・別に何も感じないけど。
※独特の紋様ともいえるし、亀裂のようにも見えるし、暖かい感じはしないかも。
※(笑)という表現を使わないようにしています。別に否定しているわけではないのね。むしろ、すごい発明だと思うのね。すこぶる便利だもの。
※短い文章で、クスリってむずかしいね。
※ぽちぽちね。きょうもありがとうございます。
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2月5日(土)
悔しさの数の余りし実千両
今週出した句に対する先生の評価はこうじゃ。
「調べはどれもいいが、もっと新しい言葉の取り合わせを」
と、そんな感じ。試行錯誤してるんすよ。
くやしさの かずのあまりし みせんりょう
季語=千両
※草のような茎でも常緑の小低木。実の色から草珊瑚という名もあります。
※野鳥たちの好物で、その実は冬を越しても落ちない。
※停滞、打開、停滞。その繰り返し。まあ、停滞のほうが多いよね。あはは。
※新しい言葉といっても、今風の言葉でも、造語でも、ましてや流行り言葉ではないですよ。
※新しいはすぐ古くなるから。きょうもありがとうございます。
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2月4日(金)
春隣り苦しみだけがよりどころ
そうそう、進んで自分にブーイングしましょうよ。
ほんとのことなど、誰も言ってくれないのだし。
仮に、そんな人がいたとしても聞く耳などないのだし。
はるとなり くるしみだけが よりどころ
季語=春隣り
※立春ですね。寒いけど。
※にんげん。きょうもありがとうございます。
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2月3日(木)
草は枯れ鏡の縁の濁りかな
なんでも鏡ですね。
反転しているけれど、
まさしく自分自身が投影されていることは、
間違いないさね。
くさはかれ かがみのふちの にごりかな
季語=草枯れる
※節分で旧暦の元旦です。きょうもありがとうございます。
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2月2日(水)
牡蠣のからそっと重ねて冷たかり
信頼を積み重ねるって大変なことなんですよね。
つくづく身にしみて感じます。
かきのから そっとかさねて つめたかり
季語=牡蠣
※気づいたことがありませんでしたが、牡蠣の殻の形はどれも不定型らしいです。
※岩に付着して生活するからだそうです。殻の構造自体も変わっているらしい。
※そっか。きょうもありがとうございます。
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2月1日(火)
もう何も求めぬつもり寒椿
簡単に諦められることは、それだけのこと。
でも、諦められないのは弱さでもあって。
執着ほど哀れなものはない。
もうなにも もとめぬつもり かんつばき
季語=寒椿
※もうすぐ寒明けですね。
※2月ですね。きょうもありがとうございます。
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