俳句
東京ムネモシュネ 俳句
感想を送る 俳句
俳句
今日の俳句、こうのこうき 俳句
俳句
俳句 俳句
俳句
俳句
俳句
まえへボタン つぎへ 俳句
俳句
2011年

3月31日(木)

江戸彼岸平気で嘘を付きにけり

子どものころ、
「人間入るべからず」という
立て札をみたことを思い出しました。
でもね、それがどうみても「人間」ではなく
「入間」としか読めなかったんだよね。

えどひがん へいきでうそを つきにけり
季語=江戸彼岸

※春の彼岸のころに咲く桜です。江戸彼岸は彼岸桜の傍題です。少し地味な感じで姥彼岸ともいわれます。
※高さは5メートルほどで、花も小さい。でも木ぶりがよいので庭木に適しているのだとか。
※些細な間違いよりも、大きな間違いほど見落としやすい。人間っておもしろいものです。
※ほんとうだよ。きょうもありがとうございます。

点線

3月30日(水)

朧なる月の残りを頬張りし

人の心の中などわからない。
わかったつもりが、もっとも不安定。
そんなものかもしれません。

おぼろなる つきののこりを ほおばりし
季語=朧月

※節電の関係で通勤電車はギュウギュウの満員状態です。無理矢理、乗り込んだら閉まるドアにカバンがはさまった。
はさまったカバンを抜こうと思ったら、勢い余って後ろの人にひじ鉄を入れてしまった。にらまれた。
※憶測は憶測であり、真実ではない。
※春ですね。さまざまですね。きょうもありがとうございます。


点線

3月29日(火)

たんぽぽや人の匂いの染みつきし

節電の関係で通勤時間帯の電車は、
その本数も急行の数も制限しています。
不思議なことに、
普段より数分遅い普通電車でも遅刻することはありません。
通常運行ならまず間に合いません。
ほどほどって大切かもしれない。

たんぽぽや ひとのにおいの しみつきし
季語=たんぽぽ

※なんとなりますよ。きょうもありがとうございます。

点線

3月28日(月)

貝寄風やちくりと刺さるトゲを抜く

買ったまま読まずにいた本が急に読みたくなって探すと
どういうわけか見つかりません。
たいていは忘れたころに出てきます。

かいよせや ちくりとささる とげをぬく
季語=貝寄風

※この時期に吹く風のことで、カイヨセと読みます。貝を岸辺に寄せる風。季節風のなごりの風。
※語源は、大阪四天王寺で行われる聖霊会(しょうりょうえ)にそなえる造花を
難波の浜に吹き寄せられた貝殻で作った、からなのだそうです。
※大きなトゲは抜きやすいけれど、小さなトゲほど抜きにくい、とかとか。
※あるある。きょうもありがとうございます。

点線

3月27日(日)

かたまりてますますさみし猫目の草

良かれと思ったことが裏目に出ることは多々あります。
でも取り返すチャンスはきっとあると思います。
真摯であれば、たぶん。

かたまりて ますますさみし ねこめそう
季語=猫目草

※ユキノシタ科の多年草です。高さは5〜20センチくらいで群生します。淡い黄色い花を茎の先端に集めて咲きます。
※その実が昼間の猫の目に似ているそうです。
※にゃ〜。きょうもありがとうございます。

点線

3月26日(土)

汚れてはいけないかしら春の泥

わかってしまえば簡単なことも、
理解するまでに時間がかかることもありますね。

よごれては いけないかしら はるのどろ
季語=春の泥

※なんてね。きょうもありがとうございます。

点線

3月25日(金)

そのままでいてといわれし鼓草

橋の上で小さなタンポポをみつけました。
人間の可笑しさは、そのまま自分自身の可笑しさなのでしょ?

そのままで いてといわれし つづみぐさ
季語=鼓草

※鼓草はタンポポのことです。花のかたちが鼓に似ていることから付いた名前だといいます。
※鼓の音からの連想で、タンポポ。
※かわいらしい花に似合わず、タンポポは根が深く強い。
※鉄とアスファルトで出来た橋の上に咲くタンポポの根っこって?、と興味がわきますが・・・・。
※やはりそのまま。きょうもありがとうございます。

点線

3月24日(木)

転んだ日の瘡蓋ひらく彼岸かな

相手をあてにして、焦るから、
諦めようと思う気持ちが生まれるのかもしれませんね。
なんとかなりますよ。

ころんだひの かさぶたひらく ひがんかな
季語=彼岸

※まあ、きょうもありがとうございます。

点線

3月23日(水)

茎立や自由になりしとき来る

対立は手強い。抜け出せないから手強い。抜け出したつもりで、また新たな対立にぶつかるのだから、せわしない。似てないものはぶつからない。

くくだちや じゆうになりし とききたる
季語=茎立

※東京の住宅街で一番目にする茎立は葉牡丹でしょうか。
※菜の類が花を咲かせるために薹(とう)を長く伸ばすことを、茎立といいます。
※正確には茎とはいわず、花穂や花梗というそうです。
※殻の中身は空っぽでした。きょうもありがとうございます。

点線

3月22日(火)

連絡の途絶えしままにクロッカス

信じること、疑わないこと、
それが人間の「強さ」なのだとか。
むずかしいからこそ、「強さ」なのだとか。

れんらくの とだえしままに くろっかす
季語=クロッカス

※突然、地中から現れて鮮やかに花を咲かせます。
※園芸上では、春咲きをクロッカス。秋咲きをサフランと呼ぶようです。季語集によっては、春もサフランと呼ぶようです。
※朝日に開き、夕方になると花をつぼませます。日当たりの良い場所に咲く花です。
※よわよわです。きょうもありがとうございます。

点線

3月21日(月)

君の影小さくかすむ春の月

20日の午前3時の満月。
スーパーフルムーンというそうで、
最も地球に近づていたそうです。
めったにないそうですが、知ってました?
ぼくは知りませんでした。

きみのかげ ちいさくかすむ はるのつき
季語=春の月

※昨日の夜も月が綺麗でした。今日は残念ながら雨、雨。
※どんな連休でしたか。きょうもありがとうございます。

点線

3月20日(日)

春の水つながれている日曜日

日々、暖かくなっています。
春だから、春なのに。
人それぞれに思いがあって、
それぞれに背景があって、
それぞれに解決があるのでしょうか。

はるのみず つながれている にちようび
季語=春の水

※悪意はどこから生まれるの。人の中から生まれるの。
※わからん。きょうもありがとうございます。

点線

3月19日(土)

ゆくっりとにぎやかになり花ミモザ

たぶん、災いも、幸運も、予想できない。
大きければ大きいほど。よく言われること。
気に病んでも疲れるだけかもしれない。

ゆくっりと にぎやかになり はなみもざ
季語=ミモザの花

※東京は東京なりに疲れています。でも元気に活動しています。
※季節はめぐる。きょうもありがとうございます。

点線

3月18日(金)

陽炎や逃げ場なき様にただよう

安心のできない日がつづきます。
それでも春は賑やかにやって来ます。
人の気持ちを斟酌し過ぎたら、何もできやしない。

かげろうや にげばなきようにただよう
季語=陽炎

※たぶん。きょうもありがとうございます。

点線

3月17日(木)

音までも消してください落椿

沈丁花が咲いていました。
桜も咲いていました。
蒲公英をまだ見ていません。
椿はまだ落ちてないかも・・・・。

おとまでも けしてください おちつばき
季語=落椿

※正しい理論というものは、ものすごくシンプルなものなのかもしれません。
複雑なものは突き詰めればどこかで破綻しています。俳句も同じかもしれない。
※運命など、その人自身の受け取り方、考え方による、のかもしれませんね。
※学生時代、「お前の言葉は恣意的だ」といわれたことがあります。
恣意的という言葉を知らず、素直に「恣意的って何ですか?」と聞き返しました。
相手は別の意味に取ったかもしれません。そのやり取りのみ、背景はさっぱり覚えていません。
※昔からかわらんのかもね。きょうもありがとうございます。

点線

3月16日(水)

ゆっくりと言葉を重ね水温む

優先順位というもの。
こんなときだからこそ見えてくるものなのかもしれませんね。

ゆっくりと ことばをかさね みずぬるむ
季語=水温む

※急に寒くなりました。お身体に気を付けてください。
※きょうもありがとうございます。

点線

3月15日(火)

黄梅の弧のゆるやかな許しかな

対象が大きければ、その反動も大きい。
つくられた安全に絶対はない、ということを知りました。

おうばいの このゆるやかな ゆるしかな
季語=黄梅

※黄梅の名は花の形が梅に似ていることと、同じ時期に咲くからなのだとか。
※別名、迎春花。モクセイ科の花で梅ではありませんが、モクセイのような香りはありません。
※枝をつる状に長くたれて咲きます。観賞用に庭などによく植えられています。
※いろいろ。きょうもありがとうございます。

点線

3月14日(月)

なぞなぞの答えを忘れ春の虹

すごく簡単なことほど、うっかり忘れてしまいがちです。

なぞなぞの こたえをわすれ はるのにじ
季語=春の虹

※安心を。きょうもありがとうございます。

点線

3月13日(日)

人がいて影つくりけりいぬふぐり

ニュースをみるたびに驚きます。
自分自身の危機管理のなさにあきれもしました。
まだまだ予断は許されない状況のようです。
ほんとに祈るばかりです。

ひとがいて かげつくりけり いぬふぐり
季語=いぬふぐり

※野原、路傍、あぜ道などあちこちに咲きます。
※朝日を受けて咲く一日花。晴天ならではの花といえます。
※1日でも早い安心を。きょうもありがとうございます。

点線

3月12日(土)

春雷がかなしみをまた持ち上げる

はじめて地震の恐怖を身近に感じました。

しゅんらいが かなしみをまた もちあげる
季語=春雷

※遅ればせながら無事と安心を祈ります。きょうもありがとうございます。

点線

3月11日(金)

ため息を紫色に春の雨

おどろくほどの地震でしたね。
みなさん大丈夫でしたか?

ためいきを むらさきいろに はるのあめ
季語=春の雨

※電車が動かず大変でした。それにしてもインターネットってすごいインフラですよね。
※つくづく思いました。きょうもありがとうございます。

点線

3月10日(木)

はくれんの月の明かりに埋もれたる

良いことばかりじゃないけれど、
悪いことばかりじゃないですよ。
自分自身に伝えないとね。

はくれんの つきのあかりに うもれたる
季語=はくれん

※白木蓮のことです。まもなく咲きそうですね。
※そろそろ。きょうもありがとうございます。

点線

3月9日(水)

目貼剥ぐわたくしという骨格

自分自身でどうやって俳句をつくっているのかわからなくなるときがあります。もっとも明快に説明など、最初からできませんが。「あれ、おかしい!?」と感じる時期があります。おそらくですが、人を感動させる俳句は、つまりは詩は、「言われてみればそうかも!」という視点が大切なようです。ありきたりな言葉でも、的確な季語とつながったときに、それを可能にすることができます。それが俳句という機能の恩恵であり、むずかしさなのですが・・・・。

めばりはぐ わたくしという こっかく
季語=目張剥ぐ

※春になって隙間風を防いでいた目張りを剥がすことです。今どき、やや抽象的過ぎるかもしれませんね。
※調子の悪いときは、季語の選択が不安定になるようです。しかも字足らず。つくり方は人それぞれですね。
※明日はまた冬に逆戻り?、相当冷え込むらしいですよ。
※お大事に。きょうもありがとうございます。

点線

3月8日(火)

何気ない言葉のトゲや鴨帰る

人のこころの中など、ほんとうに分かりません。
こころのサインなど、受け取る人によって
それぞれ違うものとなるのかもしれない。

なにげない ことばのとげや かもかえる
季語=鴨帰る

※鴨は春になると、北海道などの寒地に帰って行きます。
※それぞれ、それそれ。きょうもありがとうございます。

点線

3月7日(月)

もう何もここにはなくて春時雨

捨てなければ、得ることができない、とか。
何を捨てましょうか。プライドでしょうか。

もうなにも ここにはなくて はるしぐれ
季語=春時雨

※雪降りましたね。きょうもありがとうございます。

点線

3月6日(日)

啓蟄や痛みとともに戯れる

すべてがよろこびに満ちていたのなら、
きっと、うれしいという感情も希薄なものとなるのでしょう。

けいちつや いたみとともに たわむれる
季語=啓蟄

※今年は3月6日が啓蟄です。土中にいた虫たちが暖かな春になって、地上に顔を出します。
※たぶん。きょうもありがとうございます。

点線

3月5日(土)

見返りは求めぬものとミモザ咲く

ため息って、知らずにもれているから困ります。
ため息ひとつで、ひとつの幸せを逃すのだとか。
昔、そんな話しを聞いたことがあります。

みかえりは もとめぬものと みもざさく
季語=ミモザ

※ミモザの丸くて黄色い花には、なんとなく、底抜けの明るさを感じます。
※原産はオーストラリア。日本へは明治時代に渡来したとか。
※もしかしたら自己類想があるかも。と思い、いままで更新した句をざっとですがチェックしてみました。
正直なところ、自分の句、まったく覚えていまいません。
※どういうわけか、昔から「チェック」を「チャック」と打ち間違えます。以前はよく笑われていましたが、最近ではさすがに事前に気づきます。でも、いまだに必ず一度は打ち間違います。頭では分かっていても、指が勝手に動きます。
※春ですね〜。きょうもありがとうございます。

点線

3月4日(金)

いつかみた光景なのか氷解く

言葉の断片は、断片でしかなくて、
日常会話は詩ではないのです。
コミュニケーションって、ほんとに大切です。

いつかみた こうけいなのか こおりとく
季語=氷解く

※ほんとに春らしくなりましたが、風が冷たかったですね。
※風邪に気を付けて。きょうもありがとうございます。

点線

3月3日(木)

桃の日や取っ手を静かに回しおり

「本気なら、現実も限界も飛び越えな!」って、
学園ドラマの校長先生が言っていたよ。

もものひや とってをしずかに まわしおり
季語=桃の日

※桃の節句の七段飾りの女性は、お雛様と三人官女の4人だけ?と、ふと思った。
※なんて。きょうもありがとうございます。

点線

3月2日(水)

待つことが癖になりけり春時雨

人は複雑で、単純で、
人の数だけ「おもい」が存在します。

まつことが くせになりけり はるしぐれ
季語=春時雨

※さっと降っては上がり、また降る。一日の中の時々の雨という感じ。
※もっともブログを書きたくない、さぼりたいと思うときは、満腹になるまで食べ過ぎた夜ですかね〜、あは。
※ではまたあした。きょうもありがとうございます。

点線

3月1日(火)

一年の長くて遠く月おぼろ

1年なんて、あっというまです。
でも、年齢によってその感じ方はぜんぜん違いようです。

いちねんの ながくてとおく つきおぼろ
季語=月おぼろ

※ぼくは一年後のこと思い句にしました。この句を読んだ先生は、過去を想像しました。
※2月はほんとに短いね。たった2、3日の違いなのに。
※このブログの準備をはじめたのが4年前の3月末でした。ブログをスタートしたのが6月だから、3年と8か月。
※ここに発表した句だけで、すでに1330句くらいになりますよ。
※1年後、何している? きょうもありがとうございます。

点線
点線
点線 点線
点線
まえへボタン つぎへ 俳句
俳句
感想を送る ホームに戻る 友だちに送る 俳句
俳句
Copyright (C) TOKYO MNEMOSYNE All Rights Reserved.
俳句
俳句 俳句 俳句 俳句 俳句 俳句 俳句 俳句 俳句 俳句 俳句 俳句 俳句 俳句 俳句 俳句 俳句 俳句 俳句 俳句 俳句 俳句 俳句 俳句 俳句 俳句