今日の俳句、こうのこうき
2020年7月
31日(金)
上辺だけさらりとなぞり朝顔に
うわべだけ さらりとなぞり あさがおに季語=朝顔 ※夏の朝に咲く花。季語集では立秋以降の季語とされています。 きょうもありがとうございます。
30日(木)
この先にトウモロコシの花の道
このさきに とうもろこしの はなのみち季語=玉蜀黍の花 ※トウモロコシはイネ科の1年草。茎の頂に付ける花穂は、同じイネ科のススキの穂に似ているといえば似ています。害虫駆除のため、授粉したら切り取ってしまうものらしい。 きょうもありがとうございます。
29日(水)
いま一歩ついでに一歩水鉄砲
男の子たちがキャッキャッと遊んでいたよ。
いまいっぽ ついでにいっぽ みずてっぽう季語=水鉄砲 ※ピストルの形をした水を飛ばすおもちゃ。タンク式のものなど、水鉄砲もいろいろ進化しているみたい。 きょうもありがとうございます。
28日(火)
曇天に頭打ち付け蝉しぐれ
高い木のたくさんあるところで、 たくさん鳴いている。
どんてんに あたまうちつけ せみしぐれ季語=蝉時雨 ※複数のセミが一斉に鳴く様子。まるで雨のように頭上から降り注ぐセミの声をいう。 きょうもありがとうございます。
27日(月)
ひまわり畑あっちそっちと口尖る
近所の小さな公園にて
ひまわりばたけ あっちそっちと くちとがる季語=向日葵 ※ヒマワリの花は太陽に向かって動くと言われていますが、実際はそうでもないようです。 きょうもありがとうございます。
26日(日)
空蝉のありて真白な夢を見る
うつせみのありて ましろな ゆめをみる季語=空蝉 ※セミの幼虫の抜け殻のこと。褐色に透けている。 きょうもありがとうございます。
25日(土)
あっさりと聞き流されて梅雨籠り
あっさりと ききながされて つゆごもり季語=梅雨籠り ※梅雨どき、雨の日が続き、家にこもりがちになること。 きょうもありがとうございます。
24日(金)
慰めの偏りがちに遠花火
なぐさめの かたよりがちに とおはなび季語=遠花火 ※この場合の花火は、遠くに見える打ち上げ花火のこと。 きょうもありがとうございます。
23日(木)
華やいで幽かに自由からす瓜
はなやいで かすかにじゆう からすうり季語=烏瓜の花 ※夏の夜に咲く、幻想的な白い花です。花びらの縁をレースのような不思議な形に広げますが、夜明けとともにしぼんでしまいます。受粉のために夜行性の昆虫を誘うための形だといわれています。 きょうもありがとうございます。
22日(水)
繰り返す昔話に百日紅
くりかえす むかしばなしに さるすべり季語=百日紅 ※梅雨の時期から咲いては散るを繰り返し、おおよそ100日は咲き続けます。花色は紅、白、淡い紫があります。 きょうもありがとうございます。
21日(火)
西瓜食う慣れてはいても辛いとき
すいかくう なれてはいても つらいとき季語=西瓜 ※旬は7~8月です。暑い日、とくにカンカン照りの日なんかが一番似合いますかね。 雨の予報だけど、明日は大暑。きょうもありがとうございます。
20日(月)
ひまわりの視点うらやみ見上げけり
ひまわりのしてん うらやみ みあげけり季語=向日葵 ※太陽の花とも言われ、別名を日輪草(にちりんそう)といいます。大きなものでは、花の直径40センチ、高さ3メートルにもなるとか。北アメリカ原産、キク科の一年草。 きょうもありがとうございます。
19日(日)
うっかりと風邪すら引けず日日草
うっかりと かぜすらひけず にちにちそう季語=日日草 ※毎日新しい花を咲かせます。酷暑にも耐え、初夏から秋まで咲き続ける、小さくもたくましい花。そのひぐさという別名があります。 きょうもありがとうございます。
18日(土)
親切なあなたのための風通す
しんせつな あなたのための かぜとおす季語=風通す ※窓やドアを開けて風通しをよくすること。 きょうもありがとうございます。
17日(金)
のけぞって木の枝払うあのあたり
のけぞって きのえだはらう あのあたり季語=木の枝払う ※庭などの樹木の枝を切り落とすこと。夏は枝葉が生い茂るため、見た目や採光、風通しをよくするために行われます。 きょうもありがとうございます。
16日(木)
本棚の隙間隙間に梅雨じめり
ほんだなの すきますきまに つゆじめり季語=梅雨じめり ※雨の日が続けば、いろいろと、じめじめするもの。 きょうもありがとうございます。
15日(水)
逃げ道をつくりて好む氷菓かな
にげみちを つくりてこのむ ひょうかかな季語=氷菓 ※アイスクリームのこと。またはアイスクリームやシャーベットなどの総称として使われます。 きょうもありがとうございます。
14日(火)
あれこれと考えている蟻逃がす
あれこれと かんがえている ありにがす季語=蟻 ※アリも夏になるとその姿をよく見るようになるため、夏季語とされています。 きょうもありがとうございます。
13日(月)
感情のありて逆さま玉の汗
かんじょうのありて さかさま たまのあせ季語=玉の汗 ※汗は夏の季語です。玉の汗は大粒の滴るような汗のこと。運動など身体を動かすとすごい汗が流れます。 きょうもありがとうございます。
12日(日)
内ぶたに小さな不満雲の峰
うちぶたに ちいさなふまん くものみね季語=雲の峰 ※山のように大きな積乱雲のこと。入道雲とも呼ばれます。 きょうもありがとうございます。
11日(土)
借りて来た猫の如くに梅雨の雷
かりてきた ねこのごとくに つゆのらい季語=梅雨の雷 ※カミナリが聞こえると梅雨明けが近い、とはいわれていますが‥‥。 きょうもありがとうございます。
10日(金)
柿青く通販雑誌やに薄く
かきあおく つうはんざっし やにうすく季語=青柿 ※熟す前の柿の実のこと。夏の間にだんたんと大きくなります。青と言っても葉っぱと同じ緑色なので気づかれないことの方が多い。 きょうもありがとうございます。
9日(木)
何かしらわかりやすくて瓜の花
なにかしら わかりやすくて うりのはな季語=瓜の花 ※ウリ科の花のこと。だいたいは黄色い花を咲かせます。身近なところでは、キュウリ、カボチャ、スイカなどがそれ。「緑のカーテン」として人気のゴーヤもウリの仲間ですね。 きょうもありがとうございます。
8日(水)
裏側の見えて事なき百合の花
うらがわの みえてことなき ゆりのはな季語=百合 ※園芸種、野生種ともに種類が多く、それぞれに呼び方があります。とくに日本は種類が多いそうですが、定番は白いユリでしょうか。 きょうもありがとうございます。
7日(火)
曇天に優しく疎くハイビスカス
どんてんに やさしくうとく はいびすかす季語=ハイビスカス ※沖縄の花という印象がありますが、原産は中国南部。長いしべが特徴的でいかにも南国らしい雰囲気が好まれます。 きょうもありがとうございます。
6日(月)
口開けて待つかのごとく星祭り
くちあけて まつかのごとく ほしまつり季語=星祭り ※7月7日、七夕の行事のこと。地域によっては旧暦七月七日に合わせ8月7日に行うところも多い。伝統的な季語としては、秋の言葉。 きょうもありがとうございます。
5日(日)
白シャツや浮かれ始めはありのまま
しろシャツや うかれはじめは ありのまま季語=白シャツ ※夏用のシャツのこと。涼しげな白が定番。YシャツはもちろんTシャツも、白シャツ。 きょうもありがとうございます。
4日(土)
常識をたたんで捨てるごとく夏
じょうしきを たたんですてるごとく なつ季語=夏 マスクで肌トラブル!? きょうもありがとうございます。
3日(金)
夏の夜の動けば温く多面体
なつのよの うごけばぬるく ためんたい季語=夏の夜 ※涼しく感じるときもあれば、熱帯夜のような日もある。 きょうもありがとうございます。
2日(木)
見出しだけ読みで七月味気なし
みだしだけ よんでしちがつ あじけなし季語=七月 ※梅雨が明けたら、最近の夏は秋までひたすら暑い。 きょうもありがとうございます。
1日(水)
疲れやすく流されやすく梅雨の蝶
つかれやすく ながされやすく つゆのちょう季語=梅雨の蝶 ※梅雨どきの蝶のこと。小さい蝶が多い。印象としては弱々しい感じ。 きょうもありがとうございます。