俳句ストック(シヲクム)

今日の俳句、こうのこうき

2016年3月

31日(木)

自由すら満たしてこぼれ夜の桜

満開!

じゆうすら みたしてこぼれ よのさくら
季語=夜桜
※サクラの品種は非常に多い。
※鮮やかなピンクもあれば、純白のものもある。
※サクラの根は浅く広く張るものらしい。
※言われてみれば。きょうもありがとうございます。

30日(水)

やむなしとみればつもりし雪柳

白々と奔放に咲いています。

やむなしと みればつもりし ゆきやなぎ
季語=雪柳
※真っ白な小花が、細い枝がしなるほどに咲き満ちます。
※サクラと同じバラ科です。小米花(こごめばな)とも呼ばれます。
※日差しの似合う花。きょうもありがとうございます。

29日(火)

花韮や憂さを晴らせば青ざめて

ニラに似た香りがしますが、
野菜のニラではない。

はなにらや うさをはらせば あおざめて
季語=花韮
※六弁の可愛らしい花で、よく群生します。
※基本は白い花ですが、かなり青みがかった花をみることも。
※野菜のニラの花は夏の季語。花のカタチがまるで違います。
※食用はできません。きょうもありがとうございます。

28日(月)

春雷やときに憤怒となりぬべし

びっくりぽんの、かみなりとひょう。

しゅんらいや ときにふんぬと なりぬべし
季語=春雷
※文字通り、春のあいだに鳴る雷のこと。
※たいていは数回で収まるので、気づかないことが多い。
※ときには雹を降らすほど荒れ、農作物に被害を与えることも。
※なるのだろうなぁ~。きょうもありがとうございます。

27日(日)

あざとさに桜の色のなかりけり

2~3分咲きといったところかな。

あざとさに さくらのいろの なかりけり
季語=桜
※サクラは日本の国花。園芸種を含めれば、その種類は数百におよぶ。
※ちなみにお花見の定番、ソメイヨシノは、明治初年に登場した品種。
※花よりお弁当。きょうもありがとうございます。

26日(土)

ひたむきに晴天なりし犬ふぐり

1センチほどの、小さな空色の花です。

ひたむきに せいてんなりし いぬふぐり
季語=犬ふぐり
※あちこちに散りばめたように咲いています。
※4枚に見える可愛らしい花は、じつは1つの合弁花。
※朝日に咲いて夕方には散る1日花なのだとか。
※見てないようで見てる。きょうもありがとうございます。

25日(金)

ひとつ咲くひとつの科をすみれ草

愛らしくも、一塊がひとつに見えて‥‥。

ひとつさく ひとつのとがを すみれぐさ
季語=菫草
※スミレのこと。数輪がかたまってうつむき加減に咲いています。
※スミレは種類が多く、本来はそれぞれに名前があります。
※万葉の時代から食用野草とされてきた歴史もあるそうな。
※街中でよく見るのは、タチツボスミレやコスミレと呼ばれるもの。
※アスファルトの隙間より。きょうもありがとうございます。

24日(木)

慈悲深き雨のひとつが落椿

かんたんに戻りますね。

じひぶかき あめのひとつが おちつばき
季語=落椿
※散ることなく、ほとりと花ごと落ちる。
※地に落ちて、そのままのかたちで朽ちてゆきます。
※また寒戻り。きょうもありがとうございます。

23日(水)

さりげなく眺め地獄の釜の蓋

おそらく見たこと、
あると思いますよ。

さりげなくながめ じごくのかまのふた
季語=地獄の釜の蓋
※シソ科の多年草で、一般には「きらん草」と呼ばれています。
※花はきれいな紫色。葉や茎が這うように伸び、地面にとても近い。
※庭や道ばたに、日本中どこにでも生えています。
※もう一つの別名はイシャイラズ。じつはよく効く生薬なのだとか。
※ジゴクノカマノフタという名も、これがあれば地獄に落ちない、命が助かるという意味。諸説ありますよ。
※やっと名前がわかった。きょうもありがとうございます。

22日(火)

粗野と粗野重なり合いし桃の花

一輪一輪はわりと素朴かも。

そやとそや かさなりあいし もものはな
季語=桃の花
※サクラのようでいてウメのよう。いずれの花よりも少し大きめの花。
※秋になると沢山の実を付けるため、たくましく邪気を払い長寿につながる木として信じられてきました。
※ウメ、モモ、サクラの順で開花。きょうもありがとうございます。

21日(月)

偶然をこじらせ春の月となる

昼の月が、くっきりと、浮かんでいたので。

ぐうぜんを こじらせはるの つきとなる
季語=春の月
※春らしい月といえば朧月(おぼろづき)ですが、春に見る月は春の月。
※ちょっぴり寒かった振替休日。きょうもありがとうございます。

20日(日)

最後まで読まず捨て置け黄水仙

他のスイセンよりも
花は小さく、葉も細い。

さいごまで よまずすておけ きずいせん
季語=黄水仙
※1つの茎に黄色い六弁花を数個付けます。
※春咲きのスイセンで、香りがとくに強い。
※スイセンは球根植物。きょうもありがとうございます。

19日(土)

肩こりも思わず晴れて入り彼岸

雨の予報だったが、うれしいことに晴れた。

かたこりも おもわずはれて いりひがん
季語=入り彼岸
※彼岸初日を「彼岸の入り」、「入り彼岸」、もしくは「さき彼岸」、「初手彼岸(そてひがん)」と呼びます。
※おもしろいところでは「彼岸太郎」という呼び名もあるそうです。
※俳句ならではの約束事として、ただの「彼岸」は春の彼岸。
※連休だし。きょうもありがとうございます。

18日(金)

連翹やはやる気持ちの痛ましく

花屋ではすでにディスカウントされてた。

れんぎょうや はやるきもちの いたましく
季語=連翹
※鮮やかな黄色い花をしだれる枝にたっぷりと付けます。
※庭の垣根や公園、道路の植栽などで見かける花。
※サクラのように、葉のでる前がとくに美しい。
※柳のような枝が地面に到達すると、そこから根が生えてくるのだとか。
※ひとつひとつは小さな四弁花。きょうもありがとうございます。

17日(木)

ひとの手にあまりてよりの諸葛菜

花はスミレに似ています。

ひとのてに あまりてよりの しょかつさい
季語=諸葛菜
※名前は諸葛孔明に由来。日本全土のいたるところに自生しています。
※和名はオオアラセイトウ、またはムラサキハナナ。
※もともとは江戸時代に観賞用として中国から渡来したといわれています。
※『三国志』はマンガで読んだのみ。きょうもありがとうございます。

16日(水)

雛菊の齢をつつみやわらかく

花びらが、やたらに多い。

ひなぎくの よわいをつつみ やわらかく
季語=雛菊
※一般的にはデージーの名で知られています。
※春先から数か月咲き続けるため、長命菊などの縁起のいい名前も。
※花の色も形も大きさもさまざまで、その種類は多い。
※一重の白い花は野生種に近い。ヨーロッパ原産のキク科の野草。
※芯はみな明るい黄色です。きょうもありがとうございます。

15日(火)

山茱萸の礼を尽くせば晴れやかに

満開になると全体が
金色に輝いて見えることから、
春黄金花(はるこがねばな)とも呼ばれます。

さんしゅゆの れいをつくせば はれやかに
季語=山茱萸の花
※季語としては「山茱萸の花」とするのが正しい表記のようです(山茱萸だけの作句例も山ほどあるけどね)。
※「さんしゅゆ」という発音しにくい名前は、漢名の音読みなのだとか。
※小枝の先に黄色い小花が丸く群れるように咲きます。
※とにかく明るい花。きょうもありがとうございます。

14日(月)

野に咲いて遠慮の多しつくづくし

花はなくとも、花のようなもの。

のにさいて えんりょのおおし つくづくし
季語=つくづくし
※ツクシのこと。「ツクシの坊や」、ツクシンボとも呼ばれます。
※日当りのよい土手や野原、道ばたに自生しています。
※花びらもなければ、葉緑素も持っていません。
※なのになぜか目に付く。きょうもありがとうございます。

13日(日)

まっさらな驚きとして辛夷咲く

満開のときの大きな白さ。

まっさらな おどろきとして こぶしさく
季語=辛夷
※香りのよい白い六弁花。モクレンによく似ています。
※花数が多く賑やか。でも、どこかさみしくも見えて。
※曇りの日はとくに。きょうもありがとうございます。

12日(土)

ふところにひとりぼっちの春の風

ひとりの時間も大切だ。

ふところに ひとりぽっちの はるのかぜ
季語=春の風
※本意は、春らしいのどかでやさしい風です。
※暑さ寒さも彼岸まで。きょうもありがとうございます。

11日(金)

踏みしめて焼き付くように冴返る

5年後の空気感。

ふみしめて やきつくように さえかえる
季語=冴返る
※寒の戻りと同じ。きょうもありがとうございます。

10日(木)

くたびれて愛想のわるし蓬餅

できれば、その日のうちに。

くたびれて あいそのわるし よもぎもち
季語=蓬餅
※草餅のこと。ヨモギを混ぜてついた餅で餡をくるみます。
※昔は和菓子というより、家庭で作る素朴なものだったようです。
※春に食べれば春らしい。きょうもありがとうございます。

9日(水)

道ばたのあみだくじにて寒戻る

まぎれもなく、寒の頃の寒さ。

みちばたの あみだくじにて かんもどる
季語=寒戻る
※春らしい陽気から一転、真冬の寒さに戻ってしまうこと。
※冴返る(さえかえる)、凍返る(いてかえる)と同じ。
※吐いた息が白かったよ。きょうもありがとうございます。

8日(火)

つきものの落ちて気安く地虫出ず

腹の虫も鳴るだけなら、かわいいものだけどね。

つきものの おちてきやすく じむしいず
季語=地虫出ず
※地中にいた虫が陽気に誘われて地上に出てくること。
※成虫の冬眠であったり、幼虫やさなぎであったり。
※蛇を長虫(ながむし)と呼ぶなど、昔は蛇や蛙も含まれた。
※貴方の為は自分の為。きょうもありがとうございます。

7日(月)

雑草にほどよく近し花なずな

どこにでも、生えているのに。

ざっそうに ほどよくちかし 花なずな
季語=花薺
※薺(なずな)の花。別名は三味線草、ぺんぺん草ともいう。
※莢(さや)が三味線のばちのかたちに似ている。
※春の七草のひとつ。きょうもありがとうございます。

6日(日)

慎ましくアスパラガスは爽やかに

サラダに入っているとうれしい。

つつましく あすぱらがすは さわやかに
季語=アスパラガス
※アスパラガスは葉や枝が出る前の若芽と茎。
※そのまま育てば、高さ1~2メートルにもなるそうです。
※江戸時代に観賞用としてオランダ人により持ち込まれました。
※食用となったのは明治初期。和名は松葉独活(まつばうど)。
※花も黄緑色なのだとか。きょうもありがとうございます。

5日(土)

人の世に計算ありし花菜かな

街中で見かけるには、
セイヨウアブナラという別種。

ひとのよに けいさんありし はななかな
季語=花菜
※菜の花のこと。春に摘んでおひたしなどにして食します。
※古くから野菜として、油を採る作物として栽培されています。
※現在、食用は在来種の菜の花。セイヨウアブナラは主に採油用に。
※ほろ苦い。きょうもありがとうございます。

4日(金)

沈丁や舌の先にも心あり

赤い蕾のなかは、意外なほどに白い。

じんちょうや したのさきにも こころあり
季語=沈丁
※沈丁花(じんちょうげ)のこと。
※星型の可愛らしい小花がこんもりと群がり咲きます。
※キンモクセイに負けない芳香があり、遠くからでもわかる。
※つぼみの時期がながい。きょうもありがとうございます。

3日(木)

悪戯にたわみて緩む雛の日

今も桃の花は、欠かせないようです。

いたずらに たわみてゆるむ ひいなのひ
季語=雛の日
※雛祭、桃の節句の日のこと。
※旧暦の三月三日は、桃の花が盛りのころ。
※古くは邪気を払う日。きょうもありがとうございます。

2日(水)

目立たねば示しのつかぬ木瓜の花

線路わきの木瓜の花の生け垣。
深紅の緋木瓜。

めだたねば しめしのつかぬ ぼけのはな
季語=木瓜の花
※梅によく似た花。よく見ると枝に棘があります。
※中国原産でバラ科の落葉低木。一重も八重もあり色も豊富です。
※咲き誇ってます。きょうもありがとうございます。

1日(火)

春光やかさねる笑みのあたたかさ

3月の声を聞いただけで、
すっかり春の気分だ。

しゅんこうや かさねるえみの あたたかさ
季語=春光
※春の陽光、柔らかな日差しのこと。
※時代をさかのぼれば、春の風景を指すのが本来であったらしい。
※風はまだ冷たい~。きょうもありがとうございます。