今日の俳句、こうのこうき
2017年7月
31日(月)
おさなさをくずすおさなさ日日草
次々と晩秋まで咲き続けます。
おさなさを くずすおさなさ にちにちそう季語=日日草 ※ほぼ毎日咲くのでこの名があります。 ※暑さに強くこの時期の花壇に重宝されています。 ※原産は西インド。きょうもありがとうございます。
30日(日)
涼しさをひとりよがりの楽しさに
たとえば、スーパーマーケットの生鮮食品売り場。 半袖だとかなりの涼しさだ。 買い出しの付き合い程度、長時間はいられない。
すずしさを ひとりよがりの たのしさに季語=涼し ※本意は、夏の暑さのなかに感じる涼しさ。 ※木陰や水辺、朝夕の涼しさなどに、かえって感動する。 ※8月はどんだけ暑い? きょうもありがとうございます。
29日(土)
ひまわりの大きな顔を蓋として
意志の強そうな、ガンコそうな、そんな顔。
ひまわりの おおきなかおを ふたとして季語=ひまわり ※原産は南米でなく、北米です。キク科の花。ちょっと意外。 ※人間に例えれば。きょうもありがとうございます。
28日(金)
注釈を付けて大暑や気ままなり
1年を通して、もっとも暑い時期といわれています。
ちゅうしゃくを つけてたいしょうや きままなり季語=大暑 ※7月23、24日ごろから立秋までの15日間をいいます。 ※とはいえ、8月・9月もとても暑い。とても暑いので、極暑(ごくしょ)という別の言い方もあります。 ※極暑の上が必要かも? きょうもありがとうございます。
27日(木)
立ち入りて立ち入らざれば蝉しぐれ
同じことを何度も聞いて、同じことを何度も話している、そんな気がしました。
たちいりて たちいらざれば せみしぐれ季語=蝉しぐれ ※梅雨が明けると種をとわず、セミが一斉に泣き出します。 ※まるで空から降るかのように、重なり合ったセミの声を蝉時雨といいます。 ※突然、降る。きょうもありがとうございます。
26日(水)
人のよさ青唐辛子添え物に
たまに激辛に当たることも。運がいいのか、悪いのか。
ひとのよさ あおとうがらし そえものに季語=青唐辛子 ※まだ熟す前の唐辛子のこと。 ※煮ものや炒めものなどにします。 ※青と言っても緑。きょうもありがとうございます。
25日(火)
わけ合いてひとまず土用うなぎかな
今どきのレトルトは、ちょっとバカにできないかもね。
わけあいてひとまず どよううなぎかな季語=土用鰻 ※7月20日からの18日間、もっとも暑い立秋までの期間を土用といいます。 ※この時期にウナギを食べるのは、夏負けしないように。 ※万葉集にも「夏痩せにはウナギだよ」という歌があるくらい歴史がある。第16巻3853「痩せたる人を笑ふ二首」というもの。 ※本当は四季それぞれに土用があります。残念ながら慣習として残っているのは夏の土用だけ。 ※土用しじみというのもある。きょうもありがとうございます。
24日(月)
ひそやかに青葉闇より脈を打つ
30℃を切っただけで涼しく感じるなんって。。。
ひそやかに あおばやみより みゃくをうつ季語=青葉闇 ※うっそうと茂る木々。その下は昼でも暗い。 ※主季語は木下闇(このしたやみ/こしたやみ)です。 ※慣れって、すごいわ。きょうもありがとうございます。
23日(日)
もごもごと口を動かすさるすべり
枝先に集まる小さい花が 落ちては付けてと咲き継ぎます。
もごもごと くちをうごかす さるすべり季語=さるすべり ※百日紅と書く。その名の通りに花期の長い花です。 ※江戸時代に中国から渡来しました。縁起のよい花として広く親しまれています。 ※蝉も鳴きはじめましたね。きょうもありがとうございます。
22日(土)
いい子ぶる妙な役目も熱帯夜
いつか、30℃を下回らない「超熱帯夜」が来るのだろうかね。
いいこぶる みょうなやくめも ねったいや季語=熱帯夜 ※夜になっても25℃以上の気温があることをいいます。 ※冷房は使うべきだね。きょうもありがとうございます。
21日(金)
めいっぱい思い思いに片かげり
知らず「片陰」を選んで歩いているもの。
めいっぱい おもいおもいに かたかげり季語=片かげり ※主季語は片陰(かたかげ)。 ※暑い日に建物などの陰が片側だけに濃くできること。 ※くっきりした影。きょうもありがとうございます。
20日(木)
梅雨明けて三日サボれば三日分
昔からカミナリが鳴り響くと 梅雨が明けるといわれています。
つゆあけて みっかさぼれば みっかぶん季語=梅雨明 ※2日前だっけ、カミナリがひどく鳴っていましたね。 ※このまま暑いまま? きょうもありがとうございます。19日(水)
同情やふいに包まれ花ユッカ
できれば群生していてほしい花です。
どうじょうや ふいにつつまれ はなゆっか季語=ユッカ ※北アメリカ原産の常緑低木。公園などでみる。 ※吊り鐘型の白い花で、芳香がある。 ※花期は非常に長く、初夏から初冬まで花を咲かせる。 ※君が代蘭という別名あり。きょうもありがとうございます。
18日(火)
駆け出して少し浮かれし驟雨かな
あと少し遅かったら、ずぶ濡れになっていたかも。
かけだして すこしうかれし しゅううかな季語=驟雨 ※夕立のこと。雷をともなうことがおおい。 ※大粒の急激な雨も、短時間でうそみたいに晴れる。 ※予兆はあるよね。きょうもありがとうございます。
17日(月)
大西日腹立たしさもひと通り
濃い飴色は、ときにキレイと、思うけれどね。
おおにしび はらただしさも ひととおり季語=大西日 ※暑苦しいのひとことだ。きょうもありがとうございます。
16日(日)
哀れみを暗闇として扇風機
オン・オフのスイッチくらい 明らかに出っ張っていないと。 真っ暗では、まあ、不便!
あわれみを くらやみとして せんぷうき季語=扇風機 ※熱帯夜が続きます。きょうもありがとうございます。15日(土)
後悔のちぎれしときに水を打つ
世界的な異常気象だってさ。。。
こうかいの ちぎれしときに みずをうつ季語=水を打つ ※庭や道路に水をまくこと。主季語は、打水(うちみず)。 ※涼をとるためだったり、乾燥によるほこりを抑えるためだったり、草木のためだったり。 ※ひいては客を迎えるための、おもてなしだったりもする。 ※連鎖するもの。きょうもありがとうございます。
14日(金)
日盛りや回りくどさもその一つ
迷子になったら最悪かも。
ひざかりや まわりくどさも そのひとつ季語=日盛り ※1日のなかでもっとも暑い時間帯のこと。 ※昼どきから午後2時、3時が一番のピークでしょうか。 ※それでも楽しめたら最強だ。きょうもありがとうございます。
13日(木)
今まさに思い出しては雲の峰
まるで白い山のようにも、みえるけど。
いままさに おもいだしては くものみね季語=雲の峰 ※いわゆる積乱雲のこと。入道雲ともいいます。 ※この雲が通過する際は、雨や雷をともないます。 ※それがまた夏らしく。きょうもありがとうございます
12日(水)
草いきれ不機嫌すらもあからさま
あちこちに、建築ラッシュ?
くさいきれ ふきげんすらも あからさま季語=草いきれ ※夏の強い日ざしにさらされて、草むらのむせるような熱気。 ※梅雨も明けそうだ。きょうもありがとうございます。
11日(火)
こだわりのなさを示して茹小豆
缶詰になったら季節なんて関係ないけどね。
こだわりの なさをしめして ゆであずき季語=茹小豆 ※茹でただけでなく砂糖を加えたものが、ゆであずき。 ※昔は夏の甘味でした。だから今も夏の季語。 ※少しの塩が味の決めて。きょうもありがとうございます。
10日(月)
たたずんで麦わら帽子水平に
気にしない人は、気にしない。
たたずんで むぎわらぼうし すいへいに季語=麦わら帽子 ※麦の茎で編んだ夏用の帽子です。 ※そんなこと。きょうもありがとうございます。
9日(日)
とり澄ます今日も同じく古団扇
気取っているのは、ウチワの中の絵ですよ。
とりすます きょうもおなじく ふるうちわ季語=古団扇 ※外出用が扇子なら、家の中で使うのが団扇です。 ※わりと物持ちがいいの。きょうもありがとうございます。
8日(土)
まっすぐに火をくべるよに梅雨夕焼
満月もきれいな夜でした。
まっすぐに ひをくべるよに つゆゆやけ季語=梅雨夕焼 ※梅雨時の夕焼けのこと。俳句では「ゆやけ」とも読む。 ※夕焼けだけで夏の季語ですが、梅雨時も意外にキレイです。 ※満月は明日でした。きょうもありがとうございます。
7日(金)
表とも裏ともつかず七夕や
新暦でいえば今日、月遅れで祝うところも多い。
おもてとも うらともつかず たなばたや季語=七夕 ※短冊に願いを。きょうもありがとうございます。
6日(木)
山ほどの願いを込めて草茂る
じつに簡単に、 刈りとられてはしまいますが‥‥。
やまほどの ねがいをこめて くさしげる季語=草茂る ※木々の場合は「茂り」ひと言で季語です。 ※草の場合は草を頭に付ける必要があります。 ※明日は、七夕ですね。きょうもありがとうございます。
5日(水)
夕立に歩調合わせしそれとなく
やはり1時間もしないうちに止んだ。タイミングが悪かったみたい。
ゆうだちに ほちょうあわせし それとなく季語=夕立 ※降りはじめは小粒で、見る間にざあっと大粒の雨になる。 ※夕方に降るから夕立。きょうもありがとうございます。
4日(火)
おののいてのうぜんかずら緩やかに
つる性植物で、あらゆるものに絡みつきます。
おののいて のうぜんかずら ゆるやかに季語=のうぜんかずら ※オレンジ色のやや大型の花を咲かせます。 ※何にでもよじ登り、高いものでは十数メートルになる。 ※まだ低位置。きょうもありがとうございます。
3日(月)
わざわいはいつかの嫉み梅雨の蝶
大きくも、小さくも、「因果応報」って、あると思うのよね。
わざわいは いつかのそねみ つゆのちょう季語=梅雨の蝶 ※春の蝶と夏の蝶はおおむね種類が違います。 ※その中間にいるのが梅雨の蝶です。 ※重たげに飛ぶイメージ。きょうもありがとうございます。
2日(日)
ゆらゆらとふつうの暮らし夏の月
誰かと比べなければ、ふつうだよ。
ゆらゆらと ふつうのくらし なつのつき季語=夏の月 ※夏の月というより梅雨の間の月だったかもしれないね。 ※都知事選の日。きょうもありがとうございます。
1日(土)
一日のずれをまたいで七月に
「今日の俳句」、本日より11年目となりました! 日をまたぐことが多いですが、まじめに毎日更新しています。 今後ともどうぞごひいきに。
いちにちの ずれをまたいで しちがつに季語=七月 ※半分が梅雨で、半分が盛夏となる月です。 ※また次の10年ですかね。きょうもありがとうございます。