今日の俳句、こうのこうき
2021年7月
31日(土)
気疲れと冷房疲れつづきけり
きづかれと れいぼうづかれ つづきけり季語=冷房 ※冷房の適温は人それぞれ。 きょうもありがとうございます。
30日(金)
明け透けにまた咲いている紅蜀葵
あけすけに またさいている こうしょっき季語=紅蜀葵 ※和名はモミジアオイ。アオイ科の1日花で、横に大きく開く赤い花を次々と咲き継ぐ。ハイビスカスに似た長い赤色のしべが特徴的。 きょうもありがとうございます。
29日(木)
古本のぬめりと涼し置き土産
ふるほんの ぬめりとすずし おきみやげ季語=涼し ※ふとしたときに感じる涼しさのこと。微風や木陰、風鈴の音など様々ある。夏の暑さゆえに有難みを感じる。 きょうもありがとうございます。
28日(水)
半べそをかいて気まぐれ通り雨
はんべそをかいて きまぐれ とおりあめ季語=通り雨 ※急に降り出しすぐに止む夏の雨のこと。夕方などにざっと降るのが夕立。 きょうもありがとうございます。
27日(火)
待つことを紐解くように揚羽飛ぶ
まつことを ひもとくように あげはとぶ季語=揚羽蝶 ※大型の夏の蝶で、黄色地に幾何学的な黒の模様がある。翅が全体的に黒いのが黒揚羽。 きょうもありがとうございます。
26日(月)
緑蔭やみんな何処かで大人しく
りょくいんや みんなどこかで おとなしく季語=緑蔭 ※木陰のこと。夏の日差しに反して思いのほか涼しい。 きょうもありがとうございます。
25日(日)
喜びの声にあわせて百日紅
よろこびの こえにあわせて さるすべり季語=百日紅 ※枝先に群れ咲く紅色の小さな花。秋まで散っては咲いてを繰り返す。花色は他に白や薄紅、紫などがある。 きょうもありがとうございます。
24日(土)
ひまわりの対抗心はみどり色
ひまわりの たいこうしんは みどりいろ季語=向日葵 ※別名を日輪草という。英語でも太陽にちなみサンフラワーと呼ぶ。 きょうもありがとうございます。
23日(金)
まっすぐに忘れたころに草いきれ
まっすぐに わすれたころに くさいきれ季語=草いきれ ※生い茂った夏草から来るむわっとするような、むせるような熱気。炎天下ではなおさら強く感じる。 きょうもありがとうございます。
22日(木)
横道にそれてあやしく夏の月
よこみちに それてあやしく なつのつき季語=夏の月 ※夏の夜の月。赤く見えるときもあれば、青白く見えるときもある。 きょうもありがとうございます。
21日(水)
空蝉に気づきて夢の中にある
うつせみにきづきて ゆめの なかにある季語=空蝉 ※幼虫の形そのままの蝉の抜け殻のこと。幼虫として地中に十年、成虫となってからは十日ほどの命といわれている。 きょうもありがとうございます。
20日(火)
何もかも乾いてしまう酷暑まで
なにもかも かわいてしまう こくしょまで季語=酷暑 ※字面のごとく酷く暑い日のこと。定義として最高気温が35℃以上の日を猛暑日という。 きょうもありがとうございます。
19日(月)
棒読みのごとくはじまる炎暑かな
ぼうよみのごとく はじまる えんしょかな季語=炎暑 ※真夏の燃えるような暑さのこと。あまりのまぶしさに太陽を直視できない。 きょうもありがとうございます。
18日(日)
まんじりと欠伸の如く熱帯夜
まんじりと あくびのごとく ねったいや季語=熱帯夜 ※もとは気象用語で、深夜になっても25℃を下回ない夜をいう。 きょうもありがとうございます。
17日(土)
さり気なく言葉を交わし梅雨明ける
さりげなく ことばをかわし つゆあける季語=梅雨明け ※梅雨が終わること。昔から雷が鳴ると梅雨が明けるといわれている。 きょうもありがとうございます。
16日(金)
雲の峰いろんなことを飲み込んで
くものみね いろんなことを のみこんで季語=雲の峰 ※白く輝く積乱雲のこと。遠目には大きな山のように見える。その直下は激しい雨と雷。 きょうもありがとうございます。
15日(木)
のうぜんの抜け出すごとく散る日かな
のうぜんの ぬけだすごとく ちるひかな季語=凌霄(の花) ※オレンジ色のラッパ型の花。つる性植物で他の木やフェンスなどに絡みつき、かつ垂れ下がりながら大いに咲く。合弁花のため散るときは花ごと落ちる。 ※きょうもありがとうございます。
14日(水)
赤々とかき消し思う仏桑花
あかあかと かきけしおもう ぶっそうげ季語=仏桑花 ※ハイビスカスのこと。いかにも南国的な花で、琉球ムクゲとも呼ばれる。日本では鹿児島、沖縄に自生する。関東などでは鉢植えで楽しむ。 きょうもありがとうございます。
13日(火)
蝉の鳴くめぐりめぐって今日のこと
今年はじめての蝉の声
せみのなく めぐりめぐって きょうのこと季語=蝉 ※梅雨明けが近くなると出現するセミ科の昆虫のこと。雄のみが鳴く。 きょうもありがとうございます。
12日(月)
悪気なく止めようもなく玉の汗
わるぎなく とめようもなく たまのあせ季語=玉の汗 ※運動の後などのしたたり落ちるような大粒の汗のこと。蒸し暑い日などは何もしなくても汗ばんでくる。 きょうもありがとうございます。
11日(日)
何もかも許せぬごとく雹の玉
なにもかも ゆるせぬごとく ひょうのたま季語=雹の玉 ※雹は夏の季語。積乱雲から雷とともに落ちてくる小さな氷のかたまり。ときには拳大の氷塊が降ることも。 きょうもありがとうございます。
10日(土)
太陽が近くて無言羊草
たいようがちかくて むごん ひつじぐさ季語=羊草 ※池や沼に浮かぶ睡蓮(すいれん)のこと。朝から昼に花が開き夕方には閉じる。羊草は、本来、日本の在来種の呼び名とされるが、現在では広く睡蓮の別名として使われている。 きょうもありがとうございます。
9日(金)
苔青々と東の空に深呼吸
こけあおあおと ひがしのそらに しんこきゅう季語=苔青し ※コケが青々と茂ること。湿った土地や石の上などにはえる。 きょうもありがとうございます。
8日(木)
一人でもいいけど二人日日草
ひとりでも いいけどふたり にちにちそう季語=日日草 ※1日花で毎日新しい花を咲き継ぐ。花壇や鉢植えとして初夏から秋まで楽しめる。花色は赤、白、ピンク、ぼかしなどがある。 きょうもありがとうございます。
7日(水)
七夕や短冊ひとつピンで留め
たなばたや たんざくひとつ ぴんでとめ季語=七夕 ※7月7日の夜に行われる星祭りで、笹竹の枝に願い事を書いた短冊を吊るす。8月7日に行う地域も多く、ほとんどの歳時記では秋の季語とされている。 きょうもありがとうございます。
6日(火)
黴の日は何かにつけて負け惜しみ
かびのひは なにかにつけて まけおしみ季語=黴 ※湿度と温度の高い梅雨時は特に目立つ。身近なところでは、水回りの黒カビや食べ物に発生するカビなどがある。種類が多い。 きょうもありがとうございます。
5日(月)
現実と水と油と梅雨ごもり
げんじつと みずとあぶらと つゆごもり季語=梅雨籠 ※梅雨時の長雨に家などで過ごすこと。 きょうもありがとうございます。
4日(日)
いろいろと蓋してまわる梅雨の家
いろいろと ふたしてまわる つゆのいえ季語=梅雨の家 ※梅雨時の家のこと。当然、湿度は高い。室内干しした洗濯ものも微妙な感じですっきりしない。 きょうもありがとうございます。
3日(土)
花となる眠り損ねて烏瓜
はなとなる ねむりそこねて からすうり季語=烏瓜の花 ※白いレースのような複雑な形をした花で、夕暮れに咲いて夜明けにしぼんでしまう。 きょうもありがとうございます。
2日(金)
扇風機回りはじめはゆっくりと
せんぷうき まわりはじめは ゆっくりと季語=扇風機 ※年々、扇風機を使う機会が激減している気がします。昼夜とわず、すでに扇風機だけではしのぎがたい。 きょうもありがとうございます。
1日(木)
雨蛙挫けやすくてまあふつう
あまがえる くじけやすくて まあふつう季語=雨蛙 ※体長4センチほどの緑色の小さな蛙(ただし環境により変色する)。雨が降る前に鳴くといわれ、都市部の公園の池などにも生息している。 きょうもありがとうございます。